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第十三話

 ある土曜日に俺は彼女の声で目が覚めた。

「祐樹、起きて。出かけるわよ」

「どこへですか?」

「秋○原よ」

「またですか?」

「早く準備して」

「はい」

今の俺の首には首輪が嵌められているため、彼女の命令には絶対服従なのだ。

「今日は最初からメイド服よ」

「はい」

「あの・・・朝食はどうしましょうか?」

「秋○原で食べるわ」

「わかりました」

そして俺は彼女と二度目の秋○原訪問をすることになった。「あの・・ご主人様。今回の秋○原訪問の目的を教えてくれますか?」

「それはね。ゲーセンであなたの実力を試すのよ」

「前回に実力はお見せしたはずですが・・・」

「実は睡眠学習でゲームの実力も上がってるの」

「本当ですか?」

「だからゲーセンであなたがどれだけ強くなったか試すの。お金は私が出してあげる」

「ありがとうございます。ご主人様」

そして秋○原に着くとすぐさまゲーセンにやってきてゲームを始めた。始めてみると確実に前回と違う。体が考えるより先に手が動きコントローラーを叩いていた。しばらくするとまた人だかりが出来た。もちろん前回も俺は強かったが、今の俺とは比較にならなかった。

「じゃあしばらくやってなさい。お金はおいていくわ。これだけあれば軍資金に困らないわ。お金が無くなったら携帯に連絡してね」

「はい」

そして彼女は封筒を俺に手渡し出て行った。

「いったいいくら渡したんだ?」

封筒のそっと中を見るとお札がぎっしり入っていて帯封がしてあったものが二つ入っていた。

・・・俺はお腹が空いたら連絡しようとした。

そして余りにも対戦相手に勝ち続けるためちょくちょくゲーセンを変えた。俺は向かう所敵無しだった。そしてふと時計を見ると午後七時を過ぎていた。ちなみに秋○原に到着したのは午前十時前である。なぜかその間俺は飲食を一切行っていないが全く腹が減らないのだ。これは坂下が何か俺にしたに決まっている。早速彼女の携帯に電話をした。

「ご主人様、終わりました」

「あら、お金が無くなったの?」

そんな訳がない。余りにも勝ち続けるため渡されたお金の百分の一も使っていない。

「いえ、もうすぐ夕食の時間なので・・・」

「じゃあ今からあなたの所に行くね」

「あの、ご主人様私が今いる・・」

電話が切れた。今いるゲーセンは最初に訪れたゲーセンと位置が違うのだ。もう一度電話しようとしたがすぐに彼女が来た。まるで俺がいる場所を知っているようだった。

「祐樹〜お待たせ〜」

「ご主人様、よく私の居場所がわかりましたね」

「それは私がこの近くに買いたい物があったからよ。ゲーセンに向かう時にあなたを見かけてそれでわかったのよ」

「そうだったのですか・・・」

(彼女が言った事は半分嘘が入っている。買いたい物があったのは本当だが、祐樹の居場所がわかったのは祐樹がしている腕輪のGPSのおかげであるが祐樹は知らない)

「それで結果はどうだったの?」

「向かう所敵無しでした」

俺はお金が入っていた袋を坂下に渡した。

「よかった。多分あなた世界最高レベルのゲーマーよ」

「本当ですか!」

俺は素直に嬉しかった。

「じゃあご飯食べましょ」

「ご主人様、私全然お腹が空かないのですが・・まさか睡眠学習中に何かしたのですか?」

「それに関してはご飯を食べながら説明するわ」

そして駅の近くのファミレスに夕食を食べに来た。坂下は飯を食べたが俺は食べなかった。

「あの・・・ご主人様、何で私はお腹が空かないのでしょうか?」

「それはね睡眠学習中に様々な欲求を理性で抑制できるようにしたのよ。しかも五感もコントロール出来るようにもしたわ。つまり睡眠とか食事とかを取らずに活動出来るし、痛みや臭みなどの嫌な感覚も自分で感じなくできるのよ」

「なぜそんなことをしたのですか?」

「私の理想の一つよ」

「じゃあご主人様の理想に私は近付いたのですね」

「でも余り食事とか睡眠とかを取らないと倒れるわよ。まあ三〜四日が限度ね。しかもずっと感覚を感じないと身体が大変な事になっても気がつかないから大変よ。まあ感覚をコントロールするのはほどほどにね」

「わかりました」

(しかし三、四日も食事や睡眠を取らないで活動できるなんて・・・)

「あの、ご主人様?」

「あっ、あんまり食べないと倒れるから食べられる時に食べておきなさい!」

「はい」

そして俺は食事を取った。 食べ終わって歩いているとあることを思い出した。(そういえば最近トイレに行った記憶が無い・・・)そこで坂下に聞いてみることにした。

「あの、ご主人様。私最近トイレに行った記憶が無いのですが・・」

「それはねあなたの身体が関係してるのよ」

「どうゆうことですか?」

「あなたの怪力を発揮するためにどんな物でも食べたものを完全に栄養素として体に取り込むようにしたのよ。普通消化できない食物繊維などもあなたの身体に投与した特殊な酵素が消化して腸が吸収してくれるわ。今後あなたはトイレに行くのはトイレ掃除くらいしかないわ」

なんと排泄をする必要が無くなってしまった!

「そうですか」

「それとあなたが睡眠学習中にいろいろと薬を投与したの。酵素はもちろんだけどナノマシンを投与したの」

「あの漫画とか映画に出てくるあれですか?」

「そうよ。あなたが怪我とかして身体を損傷したら自動的にその部分を修復してくれるの。しかも自己増殖して半永久にあなたの中にいるわ」

「どのくらいまで損傷しても大丈夫なのですか?」

「うーん恐らく体の全身が火傷とかで損傷しても復活するんじゃないの?修復に時間がかかるけどね」

 俺はかなり人類から離れてしまったらしい・・・。

「しかもかなり長生きするわよ」

「なぜですか?」

「ナノマシンが損傷を自動的に修復するから臓器とかが衰えても万全な状態にするからね。私もナノマシンを投与してもらったわ」

「それではご主人様・・」

「私と一緒に長生きしましょうね」

「はい!嬉しいです。ご主人様!」

「じゃあ家でゲームしましょうか。あなたがどれほど強くなったか見てあげる」

「はい!」

そして家で徹夜でオンラインゲームをして世界ランキングのトップにたったのは次の日の朝だった。しかし世界ランキング一位の俺でも勝てない相手がいる。俺のご主人様である坂下である。彼女には勝つと後でお仕置きをうけるため一番戦いたくない相手である。しかも俺はお仕置きから逃げようにも首輪を嵌めているので彼女が

「動くな!」

と一言かけると全く動けなくなる。そしてゆっくりと歩み寄る彼女に捕まりお仕置きをうけるのだ。お仕置きについてはご想像にお任せする。

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