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オメガなおっさんは平穏に暮らしたい  作者: 琉斗六


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9/9

エピローグ

 街に戻った二人が納品をしていると、そこにハーゲンがやってくる。


「それで、どうだった?」


 ハーゲンの〝どうだった?〟は、同時に〝最初のつかみはどうだった?〟の省略だ。

 ジークはチラとハーゲンの顔を見てから、ちょいちょいと手招きをする。


「なんだよ?」

「あいつ、今までどんだけカモられてきたんだ?」


 ヒソヒソと問うたジークに、ハーゲンはかなり複雑な顔をした。


「なんだ、老後積立の相談されるほど、親しくなったのか?」

「クエストの受注、必ずあんたを通せって言ったんだって?」


 ジークの質問返しに、ハーゲンはため息を()く。


「カモられるだけじゃなく、あの性格でトラブルも多い。ぶっちゃけ、あんたみたいな堅実タイプが、サポートしてくれりゃ助かる」

「やっぱり……」


 今度はジークが、大きなため息を()いた。


「しばらく、様子は見る。が、あとで契約書の内容を更新したい。期間は決めず、俺が耐えられなくなったらパーティーが解消できるって内容にな」

「俺としちゃ、永遠に組んでて欲しいが……。まぁ、当面、あの問題児にかかわらずにいられるなら、大歓迎だ」


 ハーゲンは、ニッと笑った。



§



「ハーゲンと、なに話してたの?」


 納品が終わったところで、ブリーが訊ねた。


「おまえさんとの、契約内容の変更に関してだ。あとで、またギルド長に立ち会ってもらうから」

「ジークのごはん……」

「飯は作ってやるよ」


 パーティー存続が叶って、ブリーは嬉しそうにしたが。

 ジークはその鼻っ面に人差し指を突き出した。


「だが、いくつか条件がある。まず、発情(ラット)の抑制剤をちゃんと飲め。次にアレをやったら、俺はもう金輪際、おまえさんと関わりにならないからな」

「うん、しない!」


 がばっとジークに抱きつき、ブリーは鼻をジークのバンダナの内側にこすりつける。


「んん〜、やっぱりジーク、いいにおい……。……食べたい……」

「だぁから! それをすんなつってんだ!」


 ばあっと手を上げて、ジークはブリーを振りほどくと、ダダッとギルド長の部屋へと駆け込んでいった。



終わり。

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