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百鬼夜行  作者: ダンテ
第1章 百鬼夜行と暴食のマントス
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⑥ 深編笠!

怪物は巨大はからだをユラユラ揺らし蛇さながらに鬼達を威嚇している。


ハイレン「好機は1度のみ!コハク頼むぞ!」ダンテを左手に抱えて言う。


サンゴ「氷はすぐに沈むからね!」ハイレンにしがみつきながら言う。


コハク「兄様、母様、お任せを!」おどけながら頭をさげる。


ダンテ「ハイレン、やな予感がするぞ?」


ハイレン「ふんっ!」左手に抱えたダンテを勢い良く太陽に向かってなげる。


ダンテ「うわぁー!」空高く飛んで行き、すっかり見えなくなると、

あぐらを組み、手を合わせ、目をつぶった形のまま隕石さながら怪物の近くに大量の水しぶきを上げて落ちた。


「バシャーン!」


すかさずサンゴは水しぶきに息を吐きかけ凍らせる。


コハクが氷の上を跳ねるように渡っていき、

とうとう怪物の頭まで届く。


コハク「深編笠!」


コハクは扇子を顔の前で伏せると左から右に勢い良く振り切った。


「ビュンっ!」一瞬大きな音が響き、辺りは静寂に包まれる。

怪物の大きな目から生気が失われ、

ワニの頭がゆっくりと胴体からずり落ちて行く。遅れて首の切れ目から大量の緑がかった血しぶきが吹き出して来た。


ようやく海底から浮かんできたダンテの頭にコハクがストンと舞い降りる。


ダンテ「上手く行ったみたいだね」海に横たわる巨大な屍を見ながら岩まで泳ぐ。


ハイレン「しっかり血抜きして蒲焼か、いや香草で酒蒸しも良いかもな」


サンゴ「調味料も酒も移動のすべもイカダと一緒に消えたわよ、、」


辺りの海は暮れ始め、夕陽で水辺が赤く染る頃、東の方から大きな船影がゆっくり近ずいてくる。


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