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【ヒント】海辺の生き物採集
「パパ!」
ボクが声を上げると、しゃがみ込んで熊手を振るっていたパパが。作業を止め、振り返った。
「これは何?」
ボクが指差した細長い竹のようなものである。ボクには、これが生き物なのか、流木なのかの判断すらつかなかった。
「これはマテガイだよ。カイの仲間で、バター焼きにすると美味しいんだ」
「じゃあ、このカニの種類は分かる?」
ボクは、今度は、生き物の入ったバケツをパパに差し出す。
「これはシオマネキだ。右手のハサミが左手のハサミよりも大きいのが特徴なんだ」
「へえ。……あ! 大きな貝だ!」
ボクがその貝に向かって手を伸ばしたところ、予想だにしなかったことに、その貝はボクの指先をかいくぐって逃げ出した。
「それは貝じゃなくてヤドカリだよ」と言って、パパは笑う。
ボクは意地になって、ヤドカリを追いかけ、捕まえた。
ヤドカリを掲げてドヤ顔をしたボクだったが、パパはボクの方を見ておらず、バケツの方を見ていた。
「バケツの中に珍しい生き物がいるな。これはどこで捕まえたんだ?」
【ヒント】
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