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忌まわしき数字
数字の四は、日本において忌み嫌われている。
アパートの部屋では、四はなるべく使われないこととなっている。
一〇一号室、一〇二号室、一〇三号室と続き、その次の部屋が一〇五号室となっているのである。
さすがに、四階の部屋は、五〇一号室にはせず、四〇一号室とするだろうが、四が付く部屋はなんとなく不気味に思えてしまう。ふとデジタル時計を見たときに、四時四四分と表示されていて、背筋がゾッとした経験は誰しもあるのではないか。
数字の四が嫌われている所以は何かといえば、四という数字は「シ」と読み、「死」と響きが一緒だから、ということに尽きる。ただのダジャレである。同じ理由で、「ク」と読み、「苦」と響きが同じである数字の九も、アパートの部屋番号では飛ばされるのが通例だ。
ただのダジャレだとしても、縁起を担ぐに越したことはない。
ゆえに、今回の問題では、数字の四は決して用いらないこととする