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GOGOパワーレベリング~少年魔導士は犬耳・尻尾つき。でもモフられるのは苦手です~  作者: 於田縫紀
第21話 野外遠征実習

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55 翼竜討伐

 魔獣牽引(トレイン)2回で既にかなりの量の魔獣は退治した。具体的には、魔小猪が3頭、牙ウサギと牙ネズミが最低で30匹以上だ。更にスライム系も30体は下らない量を退治している。


「それじゃ俺っち達は解体するから後は頼むな」

「水無川でも川なら水を出しやすいから問題ないんだな」

 モリさん達3人は解体作業に入った。

 いつもと違い自在袋の容量に限りがあるから解体しないと入らない。

 宿営地にテントや寝袋等は置いてきたのでその分自在袋に余裕はあるけれど。


 さて、俺達は翼竜の迎撃準備と行こう。

「この特殊弓は矢も装填したし、点検もしたから大丈夫な筈だよ」

 フィンがそう言うなら問題はない筈だ。


「それで私とフィンとで翼竜をこっちにむければいいのね」


「ああ。この特殊弓は連射出来ないから、最初にミリアの魔法とフィンの弓とで先制攻撃を頼む。俺は出来るだけ魔力を温存しておきたい」


「わかったわ。あとケイト、索敵は任せたわよ。クーパーとモリさんに解体に集中して貰う以上、一番頼りになるのはケイトだからね。見つけてあまり多いようなら私に教えて。ゴブリン5匹以下程度ならライバーやケビン、アンジェやメラニーがいれば問題ないからそっちで始末して。ケイトの即死魔法は出来るだけ使わずに切り札としてとっておいてね。


 あと翼竜が出た後は極力動かない。動くと翼竜に狙われるわ。ただ翼竜が解体中の獲物に狙いをつけたら急いで逃げて。その場合はライバーが殿で防衛する事。他は基本的に動かないで。近くまで魔物や魔獣が来たら別だけれども。

 基本的に翼竜の相手はハンスがやるわ。いいわね」 


 相変わらずミリアの指揮は的確だなと思う。

 この辺は俺よりやはり上だ。


 皆は水無川の下流側、雑木林に隠れるあたりで作業を開始した。

 一方で俺とフィン、ミリアは先ほどミリアが魔獣牽引(トレイン)用に焼いて見通しを良くしたちょうど中央付近で迎撃準備を開始する。


「それにしてもフィン、よくこんな大物、自在袋に入ったな。普通は個人装備と共同装備でほぼ限界だろう」

「寝袋は可能な限界まで薄く小さくしたからね。その分寝心地が微妙だけれど。あと僕の持っている共同装備は鍋や食器類だけれど、実は今回容積を小さくするためにほぼ全部軽銀(アルミ)のインゴット状態で持ってきたんだ。出す時に金属性魔法でさっと加工して普通の形にしているけれどね」


 何と言うかやることが無茶苦茶だ。


「それで僕は基本的にそこの藪から翼竜を狙えばいいかな」

「頼む。奴の気を引いてくれれば充分だ」


「私はある程度の処まで翼竜が来たらエアボックスの魔法をかける。いくら翼竜でも一瞬は止まるでしょ。私の魔力の動きを見てタイミングをあわせて。いいわね」

「助かる」

 ミリアには説明の必要が無くて助かる。

 

「あと10半時間(6分)で翼竜が出ます。1匹です。準備はいいですか?」

「ええ」

「はい」

「大丈夫です」


 まだ俺の走査範囲にはまだ入っていない。

 でもシャミー教官はもう捉えているようだ。

 毎回思うのだけれどもシャミー教官、何者だろう。

 少なくとも俺よりレベルが上なのは間違いない。

 でもそれなら最低でも賢者とか勇者レベルになる。

 そんな人が何故一介の教官なんてやっているのだろう。


 疑問は残るが少なくとも敵という感じはない。

 それに今は翼竜が相手、そっちに集中しよう。

 ようやく俺の走査範囲にも翼竜らしい魔力が入った。


「西南西、もうじき視界に入る」

「わかったわ。そっちも今からは動かないで。翼竜が来るわよ」

 フィンも弓の用意は出来ている。

 なおフィンの弓は魔法を使うタイプではなく、討伐に前から使っている奴だ。

 ただし矢が今回は少し長い特製。


「汎用性とコストが今ひとつだけどよく飛ぶんだ、これ」

という事なのだそうだけれど、どうも他にも何か怪しい装備を隠し持っていそうだ。

 面倒なので追及はしないけれども。


 西南の尾根から翼竜が視界の中に入った。

 でもまだ遠いし高度も高い。


「こっちを向かせるわよ」

 ミリアが風属性の魔法を起動した。

 ウィンドカッター、ただし魔力を追加してかなりの飛距離と威力に仕立てている。

 だが風の刃は翼竜の身体のすぐ手前で弾き飛ばされるように砕け散った。


「これが高レベルの魔獣や魔物が持つ魔力障壁です。翼竜は風属性の攻撃魔法を完全に無効化するだけでなく、火、水属性の攻撃魔法も4半分(4分の1)以下にしてしまいます。また飛行中の魔物や魔獣は雷属性もほとんど効きません。

 ですので翼竜は光属性や闇属性といった特殊な魔法を持たない限り、バリスタや毒餌など魔法を使わない方法で倒すのが普通です」


 シャミー教官が解体作業をしている方で平然と解説をしている。

 あの人はきっと俺達が失敗しても被害を受ける寸前で倒せる何かを持っているのだろう。

 俺やミリアがモリさん達にゴブリン退治特訓をした時のように。


 ミリアの魔法で翼竜はこっちに気づいた。

 ゆっくり高空を旋回すると、俺達の方へ向かって降下をはじめる。

 フィンがあの長い矢を射た。

 明らかに普通の矢と違って途中で勢いが落ちない。

 一射だけではなく、フィンは続けて射る。

 横でミリアの魔力が膨れ上がる。

 そろそろだな。

 俺も予想位置に狙いをつける。


 フィンの矢を警戒して翼竜はコースを変える。

 そのせいで明らかに速度が落ちた。

 それにあわせてミリアの魔法が起動。


 同時に俺も特殊弓に魔力を通した。

 試射の時以上に強力な力が俺の両手と右肩にかかる。

 筒をかなり上に向けているせいだろうか。

 でも矢は狙い通り飛んでいる。

 風属性魔法で若干飛びやすいよう少しだけ補助。

 

 特殊弓から放たれた鉄矢は翼竜のほぼ正面から突き刺さるようにぶつかる。

 翼竜の障壁をそんなもの無いかのように突破し喉元から頭を吹き飛ばす。

 翼竜はそのまま力を失い、中途半端に開いた翼で若干きりもみ状態になりながら落下。

 近くの雑木を倒して大きな音を立てた。


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