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第四話 調査に必要な事?

真昼は、ラーメンを食べ終わり、どんぶりを持ち上げながらスープを飲んでいく。


下げ終わった後には、どんぶりは空になっていた。


スープを残さず飲むほど腹が減っていたらしく、食べ終わったらゲップをした。


どうやらオレと内藤さんは、男性として見られていないようだ。


実験動物と使い捨てのオッさん、これが彼女の見方なのだろう。


知り合いの男子高校生の部屋でくつろぎすぎだ。


人気な漫画を発見し、凄い速さで読み始めた。


これがいわゆる速読というものなのだろうか?


「そういえば様子が少しおかしいですね。

何か、異常が発生しましたか?


どんな些細な事でもいいので教えて下さいね。

脳に影響を与える薬らしいので、見ただけでは分からないのです。


病院の患者さんの中にも困った人がいて、原因不明の病気で悩んでいるにも関わらず、オナラが鳴るのを医者に教えるのが恥ずかしいと言う理由で黙っていたそうです。


その為に、原因が特定できず何年間も治療に通っていました。

名医が上手い交渉技術で尋ねたところ、オナラが頻繁に出ていたことが分かり、あっさりと

病気が改善されたのです。


ずっと通っていた医者も病気の症状と名前は知っていましたが、オナラが頻繁に出ることを隠されていた為に発見が遅れたのです。


原因不明の病気と診断された場合は、どんなにくだらないと思われる事でもいいので教えて欲しいものです。

それこそが病気の特定に繋がるかもしれませんからね!


治験の調査も同じです。

どんな些細な事も、医者にとっては重要な資料となり得るのですよ。


なので、隠さないで下さいね。

まずは、今現在のあなたの成績でも教えてもらいましょうか?


終業式が終わり、通知表が渡されているでしょうからね。

別に、アタシの成績と比較する気は全くありませんので、心配しないで下さい。


オール五だろうが、オール二だろうがどっちも大差ありませんよ。

最近のテストの答案用紙も有れば、恥ずかしがらずに出して下さいね!」


「そこまでする事が必要なんですか?

薬の検査って言ってましたけど、具体的にどういったものなんですか?


もう少し詳しく教えて下さい。

自分の体の事なんですから……」


「そうですね。自宅にお伺いしている以上、実験の内容と検査を説明した方が協力し易くなりますよね。

簡単に言えば、脳を活性化させる薬を摂取してもらい、脳波などを検査するのが目的です。


人間の脳は、上手く使えば物凄い機能を発揮する事もできますが、ほとんどの人間がそれらを上手く使いこなしていません。

それを様々な角度から検証し、開発していくのが目的です。


人によっては薬が効き過ぎてしまい、思わぬ効果が発生するかもしれないので、事前の調査も重要になっていきます。

薬の投与前と投与後で、どの程度知能が上がるかも重要になっていきます。


サルでの投与をしていたら、言葉を喋る可能性も出て来ましたので、人体への投与に踏み切ったのです。

安全は確保されていますが、なにぶん研究者担当のアタシが若過ぎるという懸念があり、中々一緒に調査してくれる被験者がいないのです。


しかし、この脳の開発が研究開発されれば、人類の発展に多大な貢献が期待されるのです。

薬の効果が上手くいけば、あなたが東大に行くことも可能になると予想されます。


まあ、あなたに損はありません。

最大のネックは、アタシと一緒にしばらく住むということだけです。

どうか、ご協力下さい!」


内藤のオッさんは、真昼を小声で褒める。


「おお、上手い事説明したな。

東大とか、本人に益があることが説明できれば喜んで協力してくれるだろうな!

ボケさせなきゃ、私を超える逸材だというのは本当だな!」


「まあ、普通に考えれば、優秀な家庭教師と一緒に住んでるようなものですからね。

東大に行けるとか、普通過ぎて面白みもありませんよ。

旭にやりたいことがあるならそっちを優先させた方が面白いです。


ぶっちゃけ、東大とか目的がなければ、通うのも時間の無駄ですからね。

旭のやりたい事次第で検討するとしましょうか?」


「そうだな。

まずは、成績の確認と行こうか!


それによって進化しているのかも判別できるからな!

実は、相当重要な作業だぞ!」


「そうですね。

元々成績が良ければ、脳が進化しているか判別し難いですもんね。


そうなったら、他の参考書などを取り寄せないと。

本当に、東大レベルの参考書とか必要になるかも……」


二人は、オレの通知表を奪うように取り上げ、内容を見始めた。


「これは、凄い!

オール一の通知表なんて初めて見ました。

ここまでの成績だと、まるで狙っているようで綺麗ですね!」


「ああ、教師へのメッセージとして、テメーの授業なんて死んでも聞いてやらねえという強い意志を感じる。

普通は、どんなに成績が悪くても一を与える事は控えるはずなのに……。


体育だって、一は不可能に近いぞ。

テストを真面目に受けていないのか?」


「受けていますよ!

これがオレの実力なんです」


「うーん、テストの答案用紙裏に落書きでもすれば、それなりに点は貰えると思いますけど、実行しないんですか?

面白さによって、点数が追加されますよ!


アタシなんて百点満点のテストで、不可能な二百点を叩き出しましたからね。

まあ、公式の記録にはなっていませんけど……」


「そんな事はしませんよ。

テストの勉強に集中してますからね!」


「そうですか。

ユーモアのセンスは、記憶補助にとても役立つんですけどねえ。


記憶専門雑誌には、おかしな記憶方法がありますけど、素人には意味不明です。

それなら教科書のこの公式を使って、一発ギャグを考えて下さいとかの方が役に立ちますよ。


自分で考えたギャグは、かなり記憶に残りますからねえ。

そうする事で、記憶を補助して行くのです。

化学式の公式とか、歴史の年表とか、ずっと頭に残っていますからね。


まあ、旭の実力は、だいたい資料として取り寄せていたので、驚く程ではありません。

じゃあ、次の質問に移りますか?」


真昼は、記録を付けながらオレに質問していく。


本当にこんな調査が役に立つのだろうか?


オレの考えと心を無視した調査が続行される。

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