8.下着事件!!
~1~
学校。
かな「おはよう♪…あれ、蒼汰くん?」
教室に入ると、蒼汰が女の子達に囲まれている。
かな「ねぇユキコちゃん。蒼汰くん何してるの?」
ユキコ「みんなに勉強でわからないところを教えてあげているの。蒼汰くん頭良いの」
かな「ふんっ、頭が良いくらいで女の子にチヤホヤされちゃって…本当に生意気なチビ助くんね」
蒼汰「さっきから聞こえているぞ、不審者!」
かな「勝手に盗み聞きしてんじゃないわよ、ヘンタイ!」
蒼汰「なんだと!?聞こえてきただけだ。だいたい生意気なチビはお前の方だ!」
こな「うるさいわね!あんたなんてチビを通り越してプチよ!プ・チ!!」
蒼汰「ぐぬぬ…じゃあ今から背比べだ!」
かな「望むところよ!」
二人は背比べを始めた。
かな「う~ん!ちょっと、つま先立ちしてるでしょ?」
蒼汰「お前だってやってんじゃん!いい加減プチって認めろよ、身長詐称女!逮捕されても知らねぇぞ」
かな「なによ!負けないんだから!」
あみ「カナちゃんのことからかっているけど、蒼汰くん、本当はカナちゃんのことが好きなんでしょ?」
かな「え?」
蒼汰「そんなワケ…な、ない!なんでおれがこんなおブス…」
かな「はぁ!?テメェ誰に向かって言ってんだコラっ!」
ユキコ「まあ、運命の赤い糸が見えるわ」
かな「ちょっとユキコちゃんまで何言い出すのよ!」
京子「お前ら、席につけ!」
あみ「京子先生だわ」
京子「今週の金曜日は遠足だ。喜べ貴様ら、行き先はなんとっ…シュガーランドだっ!」
かな 「シュガーランド?」
ユキコ「それって、新しく出来たお菓子の国のテーマパークじゃないですか?」
かな「お菓子の国!?」
あみ「でも、オープンは日曜じゃないかしら?」
京子「ふふ…実は我が校の財力と権力に物を言わせ、開園日を偽ってもらったのだ!我々以外で知っているのはスペシャルゲストくらい…。初日でも混雑することなく楽しめるぞ!…それで今日はお前たちにバスの座席を…」
教頭「京子先生、お客様です」
京子「もぉ、誰なの!?こんな時に…き、キサマは!?」
リゲル様「ふふ、久しぶりね」
あみ「あの人は…」
ユキコ「あの時の…」
かな「変態っ」
蒼汰「みんな知ってるの?」
京子「怪しい男め…また現れたな!」
リゲル様「怒っちゃいやんっ。実は僕、アナタのような熟女が好みなの」
京子「えっ、私が?あら、見る目あるじゃない♪」
リゲル様「子供は3人くらい欲しいわね」
京子「も、もしかして…」
リゲル様「僕と結婚しよう!」
京子「嬉しいけど、婚約指輪なしのプロポーズなんて認められないわ」
リゲル様「大丈夫よ。婚約指輪は無いけど、『婚約ブラ』ならあるわよ」
京子「婚約ブラ?」
リゲル様「じゃ~ん♪」
そう言ってリゲル様は"LOVE"と書かれたピンクのブラジャーを出してきた!
リゲル「どう?おフランスのおブランドのブラよ。君のサイズにピッタリかしら?」
京子「まぁ、着てみないと分からないわ…って、バカ!!」
ばちーん!
リゲル様「うわぁ!…な、何すんのよ 、痛いじゃない!」
京子「バカ者!ブラにおフランスもラフランスもあるか!このヘンタイ!!」
リゲル様「もう怒ったわよ!僕のプロポーズを断るなんて、女の風上にも置けないわ!出てらっしゃい、ゴキブリ怪人『ブリブリ』!!」
ボン☆
ブリブリ「ゴキブリ怪人ブリブリ、参上だぜ!」
リゲル様「ブリブリ、やっちゃってちょうだい!僕のプロポーズを断るなんて、絶対に許せないわ!」
ブリブリ「おう!出でよ、ゴキブリ群団!」
ブリブリは口から大量のゴキブリを吐き出した!
女の子たち『きゃ~!!』
かな「ちょっとみんな待ってよ!」
カサカサカサカサ…!!
リゲル様「ふふふ…いい気味だわ。…ん?」
カサカサ…
リゲル様「…い、いや~ん!僕のパンツの中に入ってこないでちょうだい!10年間愛用しているお気に入りよ!もう、出ていきなさいっ!」
プチっ…!
リゲル様「あ…。つ、潰しちゃった~!もぉサイアク~」
リゲル様は泣きながら帰っていった。
かな「やだ、逃げ遅れちゃった…。きゃっ!もう、近寄らないで!!」
ブリブリ「ふっ、お嬢ちゃん、もう逃げられないぜ!」
かな「バカね、あなたの命運もここまでよ!」
ブリブリ「なんだと!?」
かな「変身!…ゴスロリAngelかな、降臨!」
シャキーン!
かな「さぁ、怪人、年貢の納め時よ!」
ブリブリ「ふっ、おもしろい!」
かな「くらえ、ティラノサウルスキャノン!」
ヌルっ…!
ブリブリの油でテッカテカな体にカナの魔法が弾かれた!
かな「やるわね、魔法三連発!」
ヌルっヌルっヌルっ…!
かな「そ、そんなぁ!」
ブリブリ「もうおしまいか?行け、ゴキブリ群団!」
かな「きゃ~!」
シュッシュッ!
ブリブリ「ん?何か今かかったぞ」
すててこマン「虫である以上、殺虫剤をかけられたら終わりだな!」
かな「すててこマン!」
ブリブリ「殺虫剤!?やべぇ、早く風呂に入ら…」
かな「スターライトニング・クラッシュ!!」
カナの杖から無数の流星が放たれる!
ブリブリ「ぎゃ~!セリフくらい最後まで言わせて~!」
ブリブリとゴキブリの群れは光となって消滅した。
かな「やった♪」
すててこマン「なにが『きゃ~!』だ、ぶりっ子」
かな「だって、ゴキブリが恐かったんだもん」
すててこマン「あんなモン、魔法とか使わなくても、殺虫剤で余裕じゃん」
かな「うん、ありがと。…って、それカビキラーじゃない!」
すててこマン「え、マヂ!?…あ、本当だ…」
To Be Continued.