4.忍び寄るヘンタイ
~1~
女子トイレの鏡の前に一人の少女がいた。彼女の名は『あみ』。長いまつげ、キラキラの瞳をした金髪の美少女だ。
あみ「うふふ、今日もメイク完璧。ルーズベルト様、今、会いに行きます!」
ドン!
あみ「きゃ」
かな「わっ…。大丈夫?」
あみ「ええ、ごめんなさい、いきなり飛び出したりして…。それにしてもあなた見かけない子ね、もしかして転校生?」
かな「そうだよ。あたしはカナ、よろしくね」
あみ「私はあみよ。今からルーズベルト様に会いに事務室に行くところだったの」
かな「ルーズベルト様?」
あみ「私の愛しき王子様よ。バラのように気高く、上品で、とても美しい方よ。ぜひカナちゃんにも紹介したいわ。一緒に来て」
かな「うん」
~2~
事務室。
あみ「ルーズベルト様!」
ルーズベルト「やぁ、あみ…僕に会いに来てくれたのかい?」
そう言って、舞踏会のマスクをした金髪の青年が現れた。
かな「わあ、カッコイイ…」
ルーズベルト「あみ、その子は?」
あみ「カナちゃんよ。昨日転校してきたの」
ルーズベルト「カナちゃんか…まるで一輪のヒマワリのように可憐だ…。失礼、僕はルーズベルト、お目にかかれて光栄だ、キューティーガール」
かな「あ、ありがとうございます…」
あみ「もう、ルーズベルトったら…カナちゃんをスウィ~トヴォイスで誘惑しないで」
ルーズベルト「あみ、今日も可愛い髪飾りをしているね。フフ、没収…」
あみ「いや~ん、返して!」
ルーズベルト「返してほしければ、僕を捕まえてごらん。さぁ、おいで!」
あみ「もぉ~ん、待ってよ~ん」
ルーズベルト「アハハハ…」
あみ「ウフフフ…」
かな「…(汗)」
あみとルーズベルトは二人だけの世界に入り込む。
ルーズベルト「フフ…こっちさ…。僕の胸に飛び込んでおいで!」
あみ「捕まえた…」
二人は抱きしめ合い、窓から差し込む朝日に照らされた純白のベッドの上に倒れ込む…。
ルーズベルト「あっはっはっは…」
あみ「あ~ん、うっふ~ん」
イチャイチャイチャ…
~3~
かな「ルーズベルト先生、とてもステキな人だね」
あみ「そうでしょ。でも、一つ不安なの…」
かな「何が?」
あみは窓から空を見上げる。
あみ「ほら、ルーズベルト様って、女の子にモテモテでしょ?もし私以外の女と結ばれたらと思うとすごく不安なの…」
かな「あみチャン…」
恋バナを始めた二人を怪しい男が見つめていた。
リゲル様「あの小娘、やっぱりこの学校の生徒だったわね。僕をヘンタイ呼ばわりするなんて絶対に許せないわ。あのあみとかいう女を利用してやろうかしら?フフ、楽しみだわ」
あみチャン、ピ~ンチ!
To Be Continued.