15.邪神の呼び声
~1~
遥かなる古、人々は地上に降臨した神々に支配されていた。
人々は神への"信仰"を強いられ、自由も希望もなく神々のために生きる存在であった。
そんな人々を憐れむ女神がいた。
女神は人々を支配する神々に戦いを挑んだ…
人々をその支配から解放するために。
いくつもの世界が始まりと終わりを繰り返すほどの長く激しい戦いだった。
女神は長き戦いに勝利し、人々は自由を得た。
しかし、戦いで命尽きた女神は消えてしまった。
一つの"奇跡の力"を残して…。
~2~
次元の狭間を渡る一人の魔女がいた。
魔女は翼の生えた紫のドレスを纏い、尖った耳、長く赤い髪を持ち、肌は白く、きっついメイクをしていた。
なんだか悪の女王って感じ♪
???『ミラよ…』
ミラ「…!」
何者かが魔女―ミラを呼び止めた。
ミラ「これはこれは、大いなる『ベテルギウス』!…何用だ?」
ゆらりゆらりと煙のような黒い影―ベテルギウスが姿を現す。
ベテルギウス『ミラよ、『女神の聖剣』はまだか?』
ミラ「順調だ。先ほど手に入れたこの"鏡"があれば、聖剣を宿した女神の力を受け継ぐ者を見つける事ができよう。そなたの封印を解き、我らが世界征服する日もそう遠くはないぞ!ハッハッハッハッハァ!!」
ベテルギウス『楽しみだ、再び世界の支配者に返り咲く時が!』
~3~
同じ頃、怪しげな小型宇宙船が地球に向かっていた。
中にはサイバーなスーツを纏った小鬼のような少年が乗っている。
少年は黄色い肌、逆立った白い髪をもち、つぶらな瞳で、額から赤い角が2本生えていた。
すててこマン「止まれ!」
小鬼の少年「なぁに?」
すててこマン「怪しい宇宙船め、この星に何をしに来た!?」
小鬼の少年「邪魔しないでくれる?オレっちは"大元帥"の命令でこの星に眠るお宝を探しに来たんだよ!」
すててこマン「大元帥…『ネビュラン星人』のことか!?」
小鬼の少年「ピンポーン☆じゃあ、あの方の恐ろしさも知ってるよね?オレっちの邪魔をするということは、あの方に楯突くってことだぜ?」
すててこマン「何者だろうと、身勝手な理由でこの星を荒らす輩は許さない!マックスレーザーショット!」
ピー、ば~ん!
小鬼の少年「わっ!」
宇宙船ナビ『故障シマシタ、故障シマシタ!』
すててこマン「やべっ!威嚇攻撃のつもりだったのに!」
小鬼の少年「ひぃ~!墜落する~!…ん?」
ファントム「大丈夫かいエイリアンボーイ?」
小鬼の少年「えっ?どうなってんの?いつの間に脱出したんだ?」
なんと、宇宙人の少年のピンチをファントムが救った!
すててこマン「またお前か!」
ファントム「正義のヒーローが弱い者いじめとは感心しねーな。見損ないましたよ、すててこマン」
すててこマン「バカやろう!威嚇のつもりがミスって当たっただけだ!…でも、そいつ助けてくれてありがとな」
小鬼の少年「おいオメェ!宇宙船どうしてくれんだよ!」
ファントム「まぁ落ち着けよ少年。オラが修理してもっと良いの造ってやっからよ」
小鬼の少年「えっ、ホント?」
ファントム「でもねぇ、その前にキミに頼みたい事があるんだよね…『ニビル』」
ニビル「なんでオレっちの名前を!?」
ファントム「フフ…偶然よ♪」
すててこマン「お前、何を企んでいる?」
ファントム「秘密☆ボクはストーリーのネタバレはしない主義なの。じゃ、ばいば~い♪」
なんと、すててこマンが消えていた!
ファントム「フランス旅行楽しんでね、ヒーローさん☆」
ニビル「おい、さっきのヤツは?」
ファントム「さぁ、バカンスでも楽しんでいるところじゃないかしら?」
ニビル「はぁ?」
ファントム「さて、しばらく君にはネビュラン星人の部下である記憶を失ってもらうよ」
ニビル「う、うわぁ~!」
To Be Continued.




