14.決戦!かなvsリゲル様
~1~
ユキコ「カナ…ちゃん?」
あみ「どうなっているの!?」
蒼汰「お前、なんだその格好?」
三人は変身したカナに驚く。
リゲル様「どうやら、アンタは僕が直々に片付けないとダメなようね。今日こそ決着をつけてあげるわ」
かな「望むところよ、リゲル!」
ファントム「イイネ~お二人さん♪なら俺は決戦の舞台をご用意しましょうかね…」
かな「あれ?ここドコ?」
気付けばカナ達は曇天広がる廃墟の街にいた。
ファントム「どう?なかなか良いカンジのステージでしょ?心配はご無用、終われば元の場所に戻れるから。じゃあ楽しんでね、バイバーイ♪」
すっ…
蒼汰「消えた…」
あみ「もう理解が追い付かないわ…」
ユキコ「しっかりしてあみチャン」
リゲル様「何者かは知らないけど、こんなステージを用意してくれるなんて…ファントムとやら、なかなか粋な計らいね。おかげで『スクリームッチー』を使う時がきたわ!」
かな「スクリームッチー?おいしそうな名前☆」
リゲル様「アイスクリームのことじゃないわよ!!この鞭はレディ達の悲鳴のエナジーを吸収する事でより強靭になっていく魔法の鞭なのよ。さぁ、僕の華麗な鞭さばきを見せてあげるわ、ハァッ!!」
かな「チェインミーティア!」
スクリームッチーを持って襲いかかってきたリゲル様に、カナは星を連ねた鞭で応戦する。
バチィン、バチィン、バチィン!
リゲル様「この僕に鞭で挑むなんていい度胸ね」
かな「はっ!」
カナはチェインミーティアを分解し、流星群にして投げつける。
リゲル様「ふん!」
バチィーン!!
リゲル様は流星群を鞭で振り払う!
かな「カナちゃんファイヤー!」
リゲル様「ぎゃあ~!あちちっ…いや~ん、マントが燃えちゃう!」
かな「これで決めてあげる!スターライトニング・クラッシュ!!」
リゲル様「ふっ、これしきの魔法…はあっ!」
バチィーン!!
なんとリゲル様はスターライトニング・クラッシュを打ち破った!
かな「あっ!」
リゲル様「ウィップスクリュー!」
シュルシュルシュル…バッチイイィンッ!!!
かな「きゃああっ!」
リゲル様「あ~ら、こんなショボい技が必殺技だったの?ガッカリしちゃうわ。さぁ、これで終わりよ!」
蒼汰「待て!」
カナにトドメをしようとするリゲル様の前に、蒼汰が立ち塞がった!
リゲル様「なんのマネよアンタ?僕たちのデュエルの邪魔をしないでちょうだい!」
かな「ダメよ…蒼汰くん。危ないから…下がって…て」
蒼汰「だまれ不審者!いつも怪しいと思っていたら、おれの知らないところでコイツらと戦っていたんだろ?みんなを守るために…。だから、今度はおれがお前を守ってやる!文句あるか!?」
かな「蒼汰くん…」
蒼汰「ん!?」
その時、蒼汰の身体が空色の光を放ちだした!
リゲル様「うわっ!」
ユキコ「蒼汰くん、なんか光ってるよ!」
あみ「ユキコちゃんも光ってるじゃない!って、私も!?」
ユキコ「カナちゃんまで…」
蒼汰だけでなく、ユキコは白、あみは赤、そしてカナはオレンジの光を放っていた!
かな「これってまさか…。お願い、みんなの力をアタシに貸して!」
蒼汰「もちろんだ!」
リゲル様「バカね、何をしようと僕には勝てっこないわよ」
かな「リゲル!」
カナは星のステッキをリゲル様に向ける。
かな「アタシ達の力を見せてあげる!アルティメット…レインボー!!」
ドバァァッ!!!
杖の先から虹色に輝く薄片が放出される!
リゲル様「無駄と言ったはずよ!ライジングスクリュー!」
かな「はあああ…はぁっ!」
リゲル様「くっ、なんて…パワーなの!?バカな、この僕が…うっ、うわあああっ!!!」
アルティメットレインボーの圧倒的パワーの前に、リゲル様は為す術なく吹き飛ばされた!
~2~
リゲル様を倒し、カナ達は倉庫に戻ってきた。
ユキコ「ファントムが言ってた通り、戻ってこられた…」
あみ「私、もう夢と現実の区別がつかなくなってきたわ」
かな「ありがとうみんな。みんなが居てくれたから、アタシ、リゲルに勝てたよ」
蒼汰「さ~て、不審なお嬢さん♪今までの罪状を洗いざらい自白してもらおう!おれは今、お前の犯行をこの目でしっかり見ちまったからな…」
かな「やだ~、犯行ってそんな言い方…」
あみ「そうよカナちゃん、全部説明してもらうわよ」
かな「う~、どうしよう…」
ホド「ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ、バレてしまったようじゃな♪」
蒼汰、ユキコ、あみ「…!」
ホド「恐い顔ですまんのう。ワシは魔法使いのホド・セフィロト。カナの保護者的な者じゃ。…カナよ、全て話してあげなさい」
かな「わかったよホド。…みんな、今まで隠しててゴメンね。実はアタシ、人間じゃないの」
カナは蒼汰たちに、自身が女神さまによって人間にされた天使であること、天使に戻してもらうために怪人たちと戦っていたことを話した。
あみ「まさかカナちゃんが天使だったなんて…」
ユキコ「じゃあ、いつも逃げるときにハグれていたのは、すててこマンと一緒に怪人と戦っていたからなのね」
蒼汰「なんだよ、それならもっと早く言えばよかったのに…。だからみんなから不審者って呼ばれるんだぞ!」
かな「それはアンタだけでしょうが!」
蒼汰「まぁ、これからもヨロシクな、不審者」
かな「うん。こちらこそね、生意気なチビ助くん☆」
ついにリゲル様を倒したカナ。しかし、新たな脅威はすぐそこまで迫ってきているのかもしれない…。
~3~
その夜、カルディアが天体望遠鏡で星空を眺めていた。
カルディア「!」
カルディアはひときわ輝く星に気付く。
カルディア「あれは…平家星!なんて輝き…」
~4~
ユキコ「ん…」
同じ頃、ユキコはなかなか寝付けずにいた。
ユキコ(今日は眠れないな。カナちゃんの事でまだ気が動転しているのかも?でも、なんだろうこの胸騒ぎ…。とても不吉な感じがする…)
ひときわ輝く平家星、そしてユキコが感じた胸騒ぎ…。
果たしてこれは何かの前触れなのだろうか?
次回より、新章突入☆
To Be Continued.




