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ゴスロリAngelかな  作者: @LovelessSaint
リゲル編
12/23

11.シュガーランド~後編



~1~


カップケーキのデコレーションを終えたカナとユキコ、そしてファントムの三人はシュガーランド城の噴水広場にやって来た。



ルーズベルト「あみ、お口を開けたまえ!」


あみ「あ~ん…」


パクっ


あみ「ふふ、とても美味ですこと…」



かな「あみチャン!」


あみ「まぁ、あなた達…。この噴水から湧き出るチョコレート…とても上品な甘さよ」


かな「二人も来てたんだ」


あみ「あら、私たちだけじゃなくてよ」



かな「え?」



蒼汰「見て見て、イチゴ5個一気刺し!」


???「刺しすぎですよ蒼汰くん」



蒼汰は傍にいるハート柄のアロハの上から白衣を羽織った少年に話しかける。

少年の髪はピンク色をしており、前髪を中央で束ねていた。



かな(この子がカルディアくんね)



蒼汰「あっ、お前はっ!てっきり警察に捕まって来てないのかと思った」


カルディア「ひょっとして、この子が蒼汰くんがいつも言ってる例の不審…」


かな「違うわよっ!アタシはカナ!…ったく、勝手な噂流しやがって、名誉毀損で訴えるわよ!」



ファントム「ユキコ…この人たち、みんなカナの友達なの?」


ユキコ「そうよ」



あみ「ねぇ、そちらのウサギさんはどなた?」


かな「ファントムだよ。道案内してくれているうちに仲良しになって、みんなでロールケーキトレインに乗って、カップケーキのデコレーションもしたの」


あみ「まぁ、そうでしたの」


かな「そうだ、せっかくみんな集まったことだし、写真撮ろうよ!」


カルディア「それはいいですね。お城を背景にすれば良い写真が撮れると思いますよ」




リゲル様「みんなですって?僕という主役を忘れないでちょうだい」


かな「リゲル!」


ファントム(ほう、こちらの世界のリゲルか…)



リゲル様「まさか、こんな場所でアンタ達に出会すとはね。…まったく、遠足ごときで、一人前に青春気取ってんじゃないわよ」


かな「アンタこそ、懲りずに何度も何度もアタシ達の前に現れて暇人ね。彼女いないんでしょ!?」


リゲル様「な、なによ~!僕はただ、お姉ちゃんに頼まれて、お菓子を買いに来ただけよ!」


かな「え、アンタお姉ちゃん居たの!?…ふーん、って事はアンタ、パシりなのね?ダサっ」


リゲル様「くっ…。まぁいいわ。ところでアンタ達に見て欲しいモノがあるの」


かな「見て欲しいモノ?」


ばさっ!


リゲル様「じゃーん♪」



レディ達『きゃーっ!!!』


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


リゲル様「どう、なかなか素敵なブリーフでしょ?100%カシミア製よ♪」


かな「バカ!なにがカシミア製よ!」


ベチャ!


リゲル様「ひぃいやっ!な~んて事するの!?」


かな「あーらごめんなさい。目の前に露出狂が現れたから、混乱しちゃったのよ」


リゲル様「おだまり!よくも僕のデラックス高級ブリーフを、チョコレートで台無しにしてくれたわね!絶対の絶対に許せないわ!出でよ、虫歯怪人『ムシムシムッシー』!!」


ボン☆


ムッシー「ムッシッシッシー」



つるはしを背負った悪魔のような怪人が現れた!



あみ「きゃ~、バケモノよ!」



来園者たちは四方八方へと逃げ出す!



リゲル様「もうサイアクー。早くクリーニングに出さないと。ムッシー、後は任せたわよ!」


ムッシー「ムシー!リゲル様、お任せあれ!」


かな「出たわね怪人。変身!…ゴスロリAngelかな、降臨!!」


ムッシー「ムシシー!」


かな「たあっ!」


ドカ、バシッ、ズゴッ!


ムッシー「やるな小娘!だが、オレの力はこんなものではないぞ!」


かな「なんですって?」


ムッシー「ほう、うまそうなベンチだな。ビスケットで出来ているのか。いただきまーす♪」


カブ!ぼり、ぼり、ぼり…


むくむくむく…


かな「体が大きくなってる!」


ムッシー「オレは甘いモノを食べるとパワーアップするのだ!さぁ、覚悟!はああっ!」


かな「てりゃあっ!」


バコ、バコ、バコ、バコ!!


かな「うぉおりゃああっ!!!」


ムッシー「甘いっ!」


ドカーンッ!


かな「ぐわっ!…おのれ、スターライトニング・クラッシュ!」


ムッシー「ふんっ!」


バシュッ!


かな「そんなぁ!」


ムッシー「ムシババ・バースト!」


ボカーンッ!


かな「きゃあっ!!…まさか、アタシのスターライトニング・クラッシュが、効かないなんて!」


ピコン、ピコン、ピコン♪

変身時間も残りわずか!カナちゃん、ピンチ!



ムッシー「ムッシッシッシー!どうだ?この圧倒的強さ!」


かな「なによ…ちょっと体が大きくなったからって、エラそうにしないで!そんなもの、アタシからすれば、見かけ倒しにすらなってないわ!」


ムッシー「なに!?」


かな「その程度で、イキがってんじゃねぇよザコ!」


ムッシー「なんだと!?」


かな「闇色蝶々!」



暗黒の揚羽蝶の群れがムッシーを襲う!



ムッシー「くそっ、目眩ましか!?」



にゅる、にゅる…

さらに植物の蔓がムッシーに絡み付く!



ムッシー「くっ、なんだこれはっ!?パワーが吸いとられる!」



ムッシーからパワーを吸いとった蔓は深紅の薔薇を咲き誇らせた!



かな「吹き荒れろ、ダークナイト・ローゼス!」


ドバ、ドバ、ドバァっ!!


ムッシー「ぎゃあっ!!クリ◯クリーンっ!!」



華麗なる薔薇の花吹雪を浴びせられ、ムッシーは消滅した!


同時にカナの変身も解ける。



かな「パワーだけが取り柄の単細胞が…甘ぇんだよ!」


コツンっ…


かな「イタっ」



何かがカナの頭に当たって落ちた。



かな「ん?…わぁ、オシャレ!」



見ると不思議なピンクの鍵が落ちていた。



かな「ふふ、も~らいっ♪…さてと、みんなを探さなくちゃ」





~2~


40分後。


かな「もう、みんなドコいったの~」


蒼汰「こらっ、そこのキミ、怪しいね!署まで来てもらおう!」


かな「蒼汰くん!」


蒼汰「ったく、手間かけさせやがって…。みんな心配してたぞ」


かな「ごめーん、逃げ遅れちゃって」


蒼汰「まぁ、そんな小さな体じゃ、逃げ足遅いもんな」


かな「うっさいわね!それを言うならアンタもでしょ!…でも、迎えに来てくれてアリガト」


蒼汰「ふん、次は無いと思えよ…」


かな「ねぇ、蒼汰くん、一緒にアレ乗らない?」


蒼汰「ん?」


かな「マカロン観覧車♪」


蒼汰「ええ?まぁ、いいけど…」




~3~


観覧車。


かな「凄い、ファントムの言ってた通りだ…」


蒼汰「お前、観覧車も乗ったこと無かったのか?ますます怪しいな」


かな「そうだ、蒼汰くんにもコレあげる。ファントムと一緒にデコレーションしたカップケーキ」


蒼汰「え、くれるの?」


かな「うん。観覧車、付き合ってくれてアリガト♪」



ワサビ入りの可能性は疑わないんですね、蒼汰くん。



かな「あっ、ユキコちゃんたち!…あれ、でもファントムは?」


蒼汰「仕事に戻ったんじゃない?」


かな「え~、みんなで写真撮りたかったのに!リゲルめ~。…でも、また会えるよね。お~い、みんな!」




~4~


ユキコ「カナちゃん…」


あみ「まぁ、蒼汰くんと二人で観覧車だなんて…。いつの間に関係が進展していたの?」




~5~


その頃、ファントムは別の所から、観覧車に乗るカナと蒼汰を見つめていた。


ファントム「友達…か。僕をそう呼んだのは、君が初めてだよ。正直、嬉しかったな…。ケッケッケ、だがよ小娘!次に会う時は、俺様はオメェの敵だ!がっはっはっはっは!!」


警備員「こらっ、そこのキミ!ここは立ち入り禁止エリアだぞ!」


ファントム「やべ、見つかった!」


すっ…


警備員「あれ、消えた!?」




To Be Continued.

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