10.シュガーランド~前編
~1~
かな「すごい!本当に何もかもお菓子で出来てる!」
待ちに待ったシュガーランドに到着し、カナのテンションが上がる!
ユキコ「ねぇカナちゃん。あみチャンはルーズベルト先生と一緒で、蒼汰くんは『カルディア』くんって言う他のクラスの友達と一緒みたいだから、私と一緒に園内を廻りましょ」
かな「うん♪」
ユキコ「でも、いろいろあって、どこから行こうか迷うね」
ウサギ魔人「やぁ、お嬢ちゃんたち」
かな「わっ!ビックリした…」
どこに行こうか迷う二人に、怪しいウサギの魔人が話しかけてきた。
かな「もう、驚かさないでよ。いきなりレディたちに話しかけてくるなんて…」
ファントム「ぼくの名前、『ファントム・ジョーカー』…。ここのキャラクターの1体。今日のお仕事はね、クッキーの袋詰めだゾ。でも、急に道案内がしたくなって抜け出してきたの」
かな「そうなんだ。アタシは…」
ファントム「カナにユキコ…でしょ?」
かな「すごい!どうして分かったの?」
ファントム「おれぇ、名前を当てるのぉ、得意なんスよ」
ユキコ「ふふ、ファントムさんって楽しい人ね」
かな「よかったらファントムも一緒に来ない?アタシ、ファントムと友達になりたいな♪」
ファントム「ぼくと友達になってくれるの?ありがとう!じゃあ早速みんなでロールケーキトレインに乗ろうぜ!」
かな「それはどんな乗り物なの?」
ファントム「ロールケーキで出来たジェットコースターさ…。速くてビックリしちゃうけど、ワンダフル楽しいんだよね!」
ユキコ「ロールケーキで出来てるの?なんか危なくない?」
ファントム「大丈夫♪さぁ、行こう!」
~2~
15分後。
ユキコ「本当に大丈夫だった…」
ファントム「だから言ったじゃん♪」
かな「はぁ、はぁ…」
ユキコ「カナちゃん?」
かな「あ、アタシ…こんなの初めてだったから…ビックリ、しちゃって…。はぁ、はぁ…。でもワンダフル楽しかった!」
ファントム「……まぁ、天界にはこんなもの無いからね」
かな「え?なんか言った?」
ファントム「いやいや、なんでもないよ。次はあれなんかどう?」
ファントムは一軒のお菓子の家を指差す。
ファントム「あのお家はカップケーキのデコレーションをお楽しみ頂けます。友達とかににプレゼントすれば喜んでもらえるよ~ん☆」
かな「うそ!?行きたい行きたい!」
~3~
かな「う~ん、ここに星のポップシュガーを…そうだ、王冠クッキーも乗っけちゃお!」
ファントム「こいつもいいんじゃない?」
…と言って、ファントムはコウモリの形をしたチョコレートをカナに薦めてきた。
かな「カッコいい!こんなのもあるんだ。…あっ、可愛い♪ユキコちゃん上手だね」
ユキコ「ふふ、カナちゃんも素敵なのが出来そうね」
~4~
かな「完成!オリジナルカップケーキ♪」
ファントム「おお、イケてるぅ☆」
ユキコ「うん、カナちゃんらしいわ」
かな「はい、ファントム。一つあげる」
ファントム「ぼくにくれるの?ありがとうカナ!」
ぎゅう!
…っとファントムはカナに抱き付く。
かな「わっ!もう、ファントムったら喜びすぎだって…」
ファントム「ごめ~んちょい☆嬉しくてつい」
かな「じゃあ、次はドコ行く?」
ファントム「やっぱり、シュガーランドに来たからには園内を一望できるマカロン観覧車に乗るべきだが、…今は混雑してるね。ってことでシュガーランド城はどうでしょう?お城の前の広場にはチョコレートの噴水があって、フルーツにチョコレートをかけて食べられるぞ」
かな「チョコレートの噴水!?」
後編に続く。




