ツンデレ(?)
ここが僕の通う学校か。
とりあえず持って行けって言われた物は全部持ってきたけど……
僕のクラスはどこなんだ?
「あ、あの、すいません。僕って何年何組ですか?」
「は?何よそれ。バッカじゃないの?もしかしてキオクソーシツって奴?ちょーうける」
初対面でそれはないと思う。でも昔の友達かもしれないから話を合わせる。
「ごめん、その通り」
「しょーがないわね。案内してあげるからありがたく思いなさい」
「あ、ありがとう」
恩着せがましい言い方は嫌いだがまあいいだろう。
「ここがあんたのクラス。2年5組よ」
ここか。とくに問題はなさそうだ。
「おお、ハヤトじゃねーか。今日は遅かったな」
クラスの男子だ。
待て、何かおかしい。
僕は仮にも記憶を失ってるんだぞ?
それにしては、みんな冷たい、っていうか普通じゃないか?
「おい、ハヤト、どうしたんだ?」
付けている名札を見る。
蓮下。
「いや、何もないよ。蓮下君。大丈夫」
「お前今日ちょっとおかしいんじゃねえ?いつもならタケちゃんって呼んでくれるのに」
「い、いや。ごめん。タケちゃん」
「これで全員みたいだな。授業を始めるぞ」
え?まだ6人しかいないのに。
タケちゃんと僕と最初のウザい女と女子3人。
小さな学校なのかな?でも5組って言ってたし……
授業が始まった。
「3に4を足すと、どうなる?蓮下、答えてみろ」
え?は?簡単すぎない?とりあえず隣の「ウザい女」に話しかけてみる。
「ねえ、ここって小学校?」
「でた、俺できますよアピール。ウザいんだよ、ここは高校ですよーワカリマスカー?」
やっぱりウザい。聞かなきゃよかった。
念のため名前を確認する。
うまく見えない。
「お前、胸ばっか見んなよ!無いもん見たってしょうがないだろ!!」
確かにそこにあるはずのものは存在しなかったが、そんなことを言っている場合じゃない。
城ノ内。
とりあえず2人覚えた。何とかなりそうだ。