表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/32

届かない刃

守護者が咆哮する。


空気が震え、霧が渦巻く。


次の瞬間、地面が砕けた。


守護者が跳ぶ。


速い。


レオンが剣を構える。


衝突。


重い衝撃が腕を貫く。


踏みとどまるが、押される。


「ガルド!」


横から大剣が叩き込まれる。


鈍い音。


守護者の体が揺れる。


だが浅い。


ほとんど効いていない。


尾が振るわれる。


ガルドの巨体が吹き飛ぶ。


地面を転がり、木に激突。


「がっ……!」


動きが鈍い。


守護者は間髪入れずレオンへ迫る。


爪が閃く。


受ける。


だが重い。


一撃ごとに腕が痺れる。


「硬すぎる……!」


外殻はまるで鉄。


刃が通らない。


エリスが杖を掲げる。


「強化、展開!」


光が包む。


レオンが踏み込む。


節の隙間を狙う。


突き。


わずかに食い込む。


だが浅い。


守護者の目が白く光る。


次の瞬間、核が脈打った。


地面から黒い根が噴き出す。


レオンの足を絡め取る。


「っ!」


動きが止まる。


守護者の爪が振り下ろされる。


「レオンさん!」


エリスが叫ぶ。


光が弾ける。


衝撃が和らぐ。


それでも吹き飛ぶ。


地面に叩きつけられる。


視界が揺れる。


ガルドが立ち上がる。


額から血が流れている。


「舐めるなぁ!」


全力の一撃。


大剣が守護者の首元へ叩き込まれる。


ひびが走る。


だがその瞬間。


守護者の角が光る。


至近距離の衝撃波。


ガルドの体が宙に浮く。


地面に落ちる。


動かない。


「ガルド!」


エリスが駆け寄る。


呼吸はある。


だが意識がない。


守護者がゆっくりと向きを変える。


標的が、エリスへ。


レオンの胸が凍る。


立ち上がる。


足が重い。


間に合わない。


守護者が踏み込む。


その瞬間。


エリスが前に出た。


震える手で杖を握る。


「守護!」


強い光が広がる。


守護者の爪が光壁に叩きつけられる。


ひびが入る。


押し込まれる。


エリスの膝が震える。


「……負けません」


涙が滲む。


だが退かない。


レオンがその背を見た。


守られている。


いつも。


その瞬間、違和感に気づく。


守護者が動くたび、核が脈打つ。


守護者が傷つくと、核が揺れる。


繋がっている。


「……そうか」


レオンが呟く。


「こいつは核そのものだ」


守護者が再び力を込める。


光壁が砕ける。


エリスが倒れ込む。


「エリス!」


レオンが割って入る。


渾身の一撃。


守護者の顔面へ叩き込む。


初めて、大きくよろめく。


だがまだ倒れない。


核が強く脈打つ。


守護者の傷が、ゆっくりと塞がる。


再生。


「……くそ」


このままでは削り切れない。


レオンは守護者を見る。


そして、その背後の核を見る。


「本体は、あれだ」


守護者が再び咆哮する。


霧が濃くなる。


エリスは膝をついたまま、必死にガルドを治癒している。


光が弱い。


限界が近い。


レオンは剣を握る。


呼吸を整える。


「……道を開く」


誰に向けた言葉でもない。


ただ、決意。


守護者が突進する。


レオンも駆ける。


衝突。


火花。


霧が弾ける。


だが――


まだ、届かない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ