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ユニークスキル『不思議なポケット』がゴミすぎると勘違いされて追放された転移者、スラム街から這い上がる。  作者: 山親爺大将


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第3話 初挑戦

 とりあえず目の前の厳つい人達の誰かに選ばれないといけないって事は理解した。


 ただ、コレがそんなに簡単じゃないかった。


 一番多いパターンは無視。

 こちらも見ようともしないし、一生懸命叫んでも全く反応がない。


 次に多いのが、既に固定の子が決まっている人。

 ひと声かけてそのまま連れ立って行く。


 その次が、複数人はいらない人。

 マイカに向かって「お前だけで行けないのか?」って声をかけて、マイカが首を振ると舌打ちして他の子供達を物色していく。


「二人組だって分かってるのに、わざわざ声かけて来る奴らは危ないから顔覚えておいた方が良いよ」

 って、マイカに言われたけど何が危ないのかわからないし、気にしてなかったから顔覚えてないや。


「分かった」

 って言ったけど、あんまり分かってない。


「見かけない顔だねぇ、おい、こっちは新入りかい?」

 濃い紫のウェーブがかった長髪に真っ赤なインナー、レザースーツみたいな姿の女の人がマイカに声をかけて来た。


 なんか胸の主張が強い服装だなぁ。


「今日が初めてです」

「うーん、初めてかぁ……二十、は流石にやりすぎか、十五で良いなら連れていってあげようか?」

「はい! お願いします!」

「じゃあ、ついて来な」

 それだけ言うとスタスタと歩いて行く。


 僕たちは慌てて彼女の後を追った。

「ねぇ、二十とか十五って何だったの?」

「ドングリの配分が普通は十個集めたら一個貰えるけど、あんたが素人だから十五個で一個に値切られた」


「え、ごめん」

「いいよ」


「でも、それなら交渉とか他の人探すとかしなくてよかったの?」

「二人組の片割れが素人なら結局どこでも同じ事言われるし、女冒険者が居るのは安全な確率上がるから」


「安全?」

「どうせ男のあんたには分からないわよ」

「……ごめん」


 雇い主の女の人が他のメンバーと合流した。

 女の人ばかりの三人パーティらしい。


「ドングリ拾い連れて来たわ、一人素人だから十五で良いって」

「お得じゃん! 私はこのパーティの魔法担当のアイラよ! よろしくね」

 ショートヘアにオレンジのレザースーツの女性が挨拶して来た。


 やっぱりこの世界って魔法あるんだ。

 なんとなくそんな気がしてた。


「ヒルダよ、アタッカーよりの戦士よ」

 ストレートヘアに青いレザースーツの女性だ。


「で、私がこのパーティー闇夜の黒猫のリーダーでルーイよ、斥候兼アタッカーのシーフよ」


「マイカです」

「リュウです」


「じゃあ、時間は惜しいから移動するわね」

 ルーイがそう言うと森に向かって歩き出した。



 かなり歩いた。

 ドングリ拾うだけなのに、ずいぶん森の奥まで行くんだなぁ。


 あれかな? もう近場は取り尽くしたのかな?


「止まって」

 先頭を歩くルーイが全員に指示を出すと、目を瞑って何かに集中しだす。


「三から五ってとこね、ゴブリンでしょうね」

「じゃあ、普通に行く?」

 アイラが気軽な感じでそう言う。


「そうね、いつも通りヒルダお願い」

「分かった」

 三人のフォーメーションがヒルダが先頭に変わった。

 そうすると、そのまま駆け出す。


「あたし達もついて行くよ!」

「え! あ、うん」


 ついた場所では惨たらしい殺戮が起こっていた。

「ひぃぃぃ」


 僕たちと同じくらいの体格の半裸で緑色の肌をした人が彼女らに惨殺されている。

「何腰抜かしてるの! だらしない!」

「そ、そ、そ、そんな事言ったって! 人が殺されてるんだよ!」


「人じゃないわよ、ゴブリンよ、モンスター」

「モンスター?」


「そんな事も知らないの? あいつらは人を襲う魔物達よ」


「何話してるの! 終わったわよ早く拾って来て」


「ほら行くよ!」

「う、うん」

 何をして良いのか分からず呆然としてしまう。


「きみ初めてなんだっけ、ナイフは持ってる?」

 アイラが声をかけてくれた。


「えっと、あ、これ……」

 持ってた石ナイフを見せた。


「何それ、石ころじゃない! ルーイ! 投擲用のダガー持ってるわよね、予備のやつこの子に貸してあげてよ」


「仕方ないわね」


「ウチのもんが迷惑かけてすいません!」

 マイカが作業を中断して謝ってくれた。

「あら、貴女もそのナイフボロボロじゃない、ルーイもう一本!」


 そう言われて、マイカが顔を真っ赤にする。

「あの、ごめんなさい」


「良いのよ、良いのよ、その代わりしっかり働いてね」

「で、きみはそいつらの胸の辺りを切って、ドングリ取り出して」


「へ? ドングリって木の実じゃ……」

「プッ」

 寡黙な感じのヒルダが吹き出してそのままお腹を抱えてうずくまる。

 それを合図かように全員が一斉に笑い出した。


「本物のドングリ拾ってどうするのよ! キミ面白いねぇ、魔物はね魔石って言われる色も形もドングリそっくりな物を身体に持ってるの、それを集める事をドングリ拾いって言うのよ」

「そ、そうなんですか」


「じゃあ、分かったら早くしてね、最低でも三十は集めないと君たちの稼ぎにならないよ」

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