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ユニークスキル『不思議なポケット』がゴミすぎると勘違いされて追放された転移者、スラム街から這い上がる。  作者: 山親爺大将


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第13話 不穏な空気

「つっよ!」

 オーガを倒すようになっても、お姉さん三人組は強かった。

 そんな気はしてたけど、僕が戦闘に介入する余地はほぼ無い。


 戦闘の訓練と称して最後の一匹を任されて、ボッコボコにされた所で助けが入って戦闘終了迄が今の所の流れ。

 これ、僕が殴られる意味あるのかな?


 治療費分損してる気がする。


「相変わらずセンスないねぇ」

 この人達には、素直な感想が人を傷つける事もある事を知ってほしい。


「今日は何体いけた?」

「これで17体目です」


「五十一個に増やせるから一人十個かぁ、悪くないんじゃない?」

「余りの一個はリュウにあげるわ」


 ここからは、いつもの通り冒険者ギルドで報奨金をもらいお姉さん方の宿に行って銀貨を増やす作業だ。


「おいおい、オーガまで行ってるのにドングリ拾いなんか雇ってたら経費の無駄だろう」

 いかにもガラの悪そうな冒険者のオジサンが声をかけてくる。


「あんた達に関係ないでしょ、どいて」

 ルーイの声色がキツくなる。

「おおっと待ちな! 俺たちが人探ししてるの知ってるよな?」


「興味ないわぁ、だから何?って感じぃ」

 アイラが即切り返す。

 ちょっと嘲り入ってる?


 あ、オジサンの眉毛がピクッてした。


「男女で行動する貧民のガキだ」

 完全に視線は僕たちの方向いてるよね。


「聞こえなかった? 興味ないし、関係ないわ」

「穏便に話通そうとしてるうちに話聞いてくれねぇかな、俺たちも敵対したいわけじゃないんだ」


「穏便? あなた達がしてる事知らないとでも思ってるの?」

 ルーイの表情が険しくなる。

「おいおい、俺たちのやり方に口出しするってのか?」


「別に私達は慈善団体でもないし、優しくもないわ、関わって来ないなら無視もするわ。

 でもね、私達にちょっかいかけるっていうなら、話は別よ」

「お前らになんかしようってんじゃないだろ、そっちのガキ二人と話させろって言ってるだけだ」


「この二人はすでにパーティーとして参加してるわ、パーティーメンバーに手を出すならそれは私達全員の問題よ」

「……」


「これ以上話す事ないなら、そこどいて」

 僕たちは冒険者ギルドから宿に戻ってきた。


「目つけられてたわね」

「やっぱり、そうですかね」


「そりゃあねぇ、二日かけて運んだんでしょ? むしろ今までバレなかったのが不思議なくらい、あいつらすっごい無能よねぇ」

 アイラが面白がってそうな口調に聞こえる感じでそう言ってきた。


「何もして来ないって事は無いだろうから気をつけて方が良いわね、二人とも今日からここに泊まりなさい」

「え、でも、良いんですか」

「良いとか悪いじゃないの冒険者はね、隙みせて弱みにつけ込まれたら終わりなの、自分の身を自分で守れないと誰も助けてくれない、そういうものなの」

「分かりやすく言うと、舐められたら終わりって事ねぇ」


「そんなに無茶な事するんですかね?」

「あいつらも面子が大事だからね、バックに対してこういう処理しましたってのは必要だし、同じような事してる奴らから舐められる訳にも行かないからね」


「僕たち大変な事やっちゃいましたかね?」

「見張もつけてなかったんでしょぉ、看板があった訳じゃないし、ちょっと辺鄙なところで隠れてコソコソやっといて、二日も採取されて分からなかったとか、向こうがバカなだけよ! 気にしたら負け」

 アイラがケラケラと笑いながらそう言ってくれた。


「それにね、普段からバックが強いって威張り散らしてるし、いい気味だわ」

 ルーイもクスクス笑ってる。


 どうやら、あのグループ好かれてないらしい。


「それで、本当に向こうが何かしてきたらどうすれば良いんですか?」

「もちろん、やられたらやり返すわよ」

「私達にケンカ売ってくるって事がどういう事か示さないとねぇ、舐められたらダメだからねぇ、リュウも覚悟しといてね」


 アイラのニッコニコな表情とセリフが合ってない気がするのは、僕の気のせいだろうか?

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