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ฅ8ฅ

「さて何にしようか」

 真剣な顔でタマとトラがこちらを見ながら私の名前を決めるために悩んでいる。

 私の猫柄は白と黒でハチワレになっているとトラが以前教えてくれた。

「白黒だからな」

「ハチワレだから“ハチ”なんてどうだろう?」

「いや、それだと安直すぎる。“ブチ”とかどうだろうか?」

「いやいや“ブチ”はセンスないわ。どっからどう見てもハチワレだろ? 目の部分が黒で漢字の八になってるじゃないか!」

「顔はそうだよ? “顔”だけね? 背中は点々と黒の模様があって“ブチ”って感じじゃん!」

「「どう思う!?」」

 トラとタマが一緒に言い寄ってくる。それもお互い言い争っていたこともあって若干喧嘩口調でだ。

「えっと……どう思うと言われましても……決めてくれるんじゃなかったの?」

 名前を決めてくれると思っていたので完全に油断していた。思わず呆れた返答をしてしまった。

 私の呆れた返答に対してまたもや難しく考え始めてしまう2匹達。

 途端に申し訳なさに襲われてしまう。

 その瞬間、ふと頭に画期的アイデアが思いつく。

「両方の出してくれた提案の“ハチ”と“ブチ”を合わせて“ハブ”なんてどうかな……?」

 恐る恐る2匹に対して提案をしてみると。

「なんだそれ……ふっ」

「ハブって……ぷぷっ」

「な、なんで笑うんだよ! だって両方が出してくれた意見を尊重したいし、片方を無下にしたくないんだもん」

 笑う2匹に耳を垂らしながら訴えたらお互いに見合って頷いた。

「じゃ、今日からお前は“ハブ”だな!」

「皆で決めたんだ! 悔いは全くないだろう?」

「うん! これからもよろしく。トラ! タマ!」

「「おう!!」」

 2匹の元気な返事を聞いて私の名前は“ハブ”になったことを実感する。

 実際ハブという蛇がいるけど……そんな蛇に負けないようなハブという立派な名の猫になろうと思う!

最後まで読んでいただきありがとうございます。

誤字脱字、変な表現などありましたらご指摘お願いいたします。

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