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歩くこと数分。
「よお、トラ!」
「よっ! タマ」
「……ん? そちらは?」
「あぁ。さっき俺の特等席の日当たり場で寝てたところを叩き起して仲良くなった」
「あ……ごめん。そんなこととはつゆ知らず……」
「気にすんなって。あそこはめっちゃいい寝床だ。ついついウトウトして深い眠りに落ちてしまうのは仕方ない。なんなら今度一緒でに寝てもいいからな!」
落ち込む私の頭を肉球でポンポンと叩きトラは悪気なく言ったつもりだろうがBL展開のお誘いをしてくれた。
私の性別がメスだったら落ちていた可能性はあったけど……。
「こいつはタマ、曇りなき真っ白な毛並みに赤い首輪と鈴が付いていて元飼い猫だ。話しやすくてとってもいい奴だぞ」
「えっと、今紹介してもらったけど私はタマ。元々人間に飼われていたけど飼い主さんに嫌気がさして家出して気が済んだから家に
帰ったら飼い主さんがいなくなってて探しているうちにトラと出会ったという感じです」
タマの会話を聞いた感じトラは元人間ということを打ち明けていないと思う。
「あなたのこと教えてもらってもいい?」
「え、えっと……」
タマから唐突に質問というか自己紹介をしてほしいと言われついつい返事に困ってしまう。
困っているとトラが助けてくれた。
「ごめんよタマ。この猫は記憶が無くなっていて……とりあえず今は猫友達を増やそうぜってことになったところなんだ。そして一番最初にタマを紹介したってわけ」
「ふむふむ、記憶を失っているのか。ならまずは君の名前を決める必要があるな」
「確かに……。名前がないと説明や呼ぶときに不便だもんな~」
「え……え? これから私の名前決めるの!?」
トラからタマを紹介してもらい私の名前を決めてもらうことになった。
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