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私の心を折った美少女が美男子になってる!

作者: 東山いつき

 物心ついた頃には、自分の容姿が優れているものだと自覚していた。


父譲りの光るような銀色の髪に、母譲りの澄んだ緑色の瞳。幼い頃の小さな自分の世界では、誰もかれもが私のことを可愛らしい、美しいと褒めてくれた。

幸いにも侯爵家である我が家は裕福な貴族であり、その美しさを保つだけの余裕が十分にあった。髪や肌の手入れにお金をかけるのは当然で、高価なドレスや装飾品などを身に着けるのも日常だった。


私は可愛くて、美しいのね。


 与えられるままに、時には自分が欲しいとねだった物を身に着け、そして皆から称賛される。自尊心は育ちに育った。自分は世界で一番可愛いのだとすら思っていた。甘やかされた子供だっただろう。自他ともに認める美少女だったのだからまあ仕方ない。

ただし、貴族の令嬢であるからには相応の教育が不可欠。そこは全く甘やかしてくれなかった。


 そして数年が経ち。自信に満ち溢れていた私の人生を、大きく変えるあの日がやってきたのだった。





 それは10歳のとき。自分の家と同じ爵位であるアーネット侯爵家の長女、クリスティン様の誕生日を祝うパーティーに招待された日のこと。

 余所行きの豪華な、しかし主役を取らない程度の綺麗な青色のドレスを着た私は、いつものように家族や使用人から称賛されていた。お気に入りであるリボンの付いた靴を履いて、私はとても上機嫌だった。

お父様と共に会場であるアーネット家に付いてからも招待客たちの感嘆の視線や声を受けて、自分の容姿が最高に誇らしかった。なんなら、同年代の少女たちを見下していたとさえ言えるだろう。容姿で私に勝てる者はいない、と。


 そうしているうちに、主役であるクリスティン様が会場に入ってきた。挨拶のため、前に出る。


「初めまして、エリザベス・メイシーと申します。本日はお招きありがとうございます」

「初めまして、エリザベス様。クリスティンです。お越しいただきありがとうございます。どうぞ楽しんでいってください」


お父様に続いて挨拶を終え、顔を上げてしっかりと相手の顔を見た時。今まで私が持っていた自信は粉々に打ち砕かれた。


 とてつもない美少女だった。

美しい藍色の髪は腰までの長さで、キラリと光る髪飾りによってその深い色を引き立てられている。まるで煌めく夜空のよう。瞳は溶けてしまいそうな蜂蜜色で、形は子供らしい丸みを持ちつつも凛々しく、パーツは左右対称。動かなければ人形に見えるほど整っていた。

 ドレスは白に金糸。刺繍は細かく、高価なものだとわかる。豪奢なそれを着こなす彼女は、姿勢や所作も綺麗で、声もまるで楽器のように美しいものだった。


 負けた、と思った。

それ以外考えられなくて、不自然に固まった私の背をそっとお父様が撫でるまで、私はクリスティン様のことを凝視していた。

目が合って、クリスティン様は少し困ったように微笑んだ。完璧に美しかった。


その後どうやって屋敷に帰ったのかは、朧気にしか覚えていない。





「リズ、そろそろ出ないと遅刻してしまうわよ?」


 お母さまの声に、突っ伏していたソファーから顔を上げた。

 季節は秋、時間帯は朝。14歳になった私ことエリザベスは、学園に入学する日を迎えていた。ちなみにリズというのは愛称だ。


「わかってます、わかってますけどぉ……」


 あの日以来、私の自分の容姿に対する自信は消え去った。あれほど格が違うものを見せられてしまったのだ。元の自尊心が高すぎたせいで失うものも大きかった。

いや、むしろあの時点で折れていてよかったのだろうか。そのままだったら容姿を鼻に掛ける嫌な子になっていただろう。


プライドを粉砕されて自信喪失状態になった私は、それまで活動的だったのが反転、消極的になって部屋にこもりがちになった。何しろ自分の言動のほぼ全てが容姿が整っている、という自信に裏打ちされたものである。それを失えば今までと同じようには振る舞えない。


とはいえ、腐ってもなんでも貴族の令嬢。自由時間こそ好きにさせておいてくれたが、食事と勉強は必要なことだと強制的に引っ張り出された。

あとは、家族の団欒も。そこでお父様やお母さま、弟たちが慰めてくれたり、愛していると絶えず伝えてくれていたから、私はどうにか必要以上に、他から言わせると十分にではあるが、悲観的にならずに済んだ。多分。


 さて、なんとか落ち着いていた自信喪失状態が何故今になってぶり返しているのかと言うと、私が学園に入学するからである。正確に言うと、その学園に入学する子女の中に、例のアーネット家のクリスティン様がいるからである。


「あの時以上に美しくなっていたら私、もう生きていけません……」


泣き言を言って再び突っ伏す私に、お母さまが溜息を吐く。


「アーネット家のお嬢様がいると聞いてからこれだものね……」


昨日行くと決めたでしょう、とソファーの端に腰掛けて私の髪を撫でるお母さま。そのスカートにぎゅっとしがみついてぐずぐずと泣き言を漏らす。

これに関してはトラウマになっているのを理解しているからか、決して無理に引きずっていったりはしなかった。しかし私の愚図りはやんわりと丸め込まれ、いつのまにか前向きな言葉へと誘導されていた。お母さま強い。


そうして励まされた私は、どうにかこうにか気合を入れて重い足取りで玄関へ向かうのであった。



 なお、余談ではあるが、私が部屋を出た後にお母さまがこんなことを言っていたらしい。


「そういえば、クリスティン様は少し変わり者だという噂があるのだけど……本当かしら?」





「あああ……お腹が痛くなってきたような気がする……」


 そして迎えた入学式。入れた気合が保ったのも学園の門をくぐるまで。よほど顔色が悪かったのか守衛に心配される始末。精神的なものなので大丈夫じゃないけど大丈夫です。


 式が行われる広間にて。席は男女別に置かれており、私は中央より少し前の位置に座った。

座った席からこっそりと周りを見回すも、あの美しい藍色の髪をした女子生徒は見当たらない。新入生の数はそれほど多くないため、全員の髪色くらいは判別できる。とても強く印象に残っているから、見ればわかるはずなのに。


「いない……? そんなはずないわよね……」


同い年なのは確かだし、家が集めた情報が間違っているとも思えない。どういうことなのだろう。

顔色を悪くしながら何事か呟く私を、周りの生徒たちが変なものを見る目で見ていたなんて、私は知らない。知らないったら!





 胃の痛い入学式が終わり、詳しい説明や紹介を受けるために校舎へ移動した。生徒はそう多くないが、授業の質を上げるためクラスは二つに分けられている。教室内での席の指定は無い。

自分の割り当てられた教室に入って室内を眺めていたが、入ってきた一人の人物を見て、私は驚愕した。


「………………え?」


 あの美しい藍色の、肩より短い髪(・・・・・・)の、男子生徒(・・・・)の姿があった。


 あの人、明らかにクリスティン様よね!? いや女性のはずよね!? というか相変わらず美しいわね何なのあれ!?


見間違えるはずもない。あれは絶対にクリスティン様だ。何故か、本当に何故だかわからないが男子の制服を着ているけれどクリスティン様だ。あの輝くような美貌は間違いない。


周囲があまりの美しさにぎこちなくなっている中、当の本人は気にした様子もなく席に着いた。

私はと言えば、開きっぱなしになりそうな口を必死で閉じて、気が遠くなりそうなのも必死で繋ぎとめて、叫び出したいのも必死で我慢した。

そして勇気を振り絞って話しかけようと席を立とうとした時、先生が入ってきてしまった。脱力して椅子に凭れかかった私は、当然ながら話に全く集中できなかったのである。





「……では、本日はこれで終了とします。気を付けて帰るように」


 先生がそう言って退室すると、教室内ではちらほらとグループができ始めた。とはいえ元々の知り合いがほとんどのようだ。

私はあれ以来ほとんど社交に出ていないため知り合いらしい知り合いはいないものの、顔つなぎ目的なのか数名から挨拶を受けた。家に引きこもっていたせいで同年代とのコミュニケーションの経験が無さ過ぎてつらい。顔は引き攣っていなかったと思いたい。


そうしていながらも、私はずっとクリスティン様に話しかける機会を窺っていた。彼女は数名から話しかけられていたものの、そう長く話している様子はなかった。むしろ興味本位で話しかけたらしい相手が気圧されていた。容姿が強すぎる。


 あの時より美貌に磨きがかかっているような気がする……。というか男子の格好をしているせいで中性的な美しさが足されてむしろ神々しい……。正直に言ってとっても好み……ではなく。


軽く見惚れているうちに、クリスティン様は荷物を纏めて席を立ってしまった。正気に戻った私も少々強引に話を終わらせ、荷物を纏めて彼女を追いかけた。今を逃したら今後ずっと話しかけられないような気がする!


「あの! お、お待ちになって!」


 クリスティン様は足が速く、追いついて声を掛けたのは昇降口の手前だった。息を乱すのはお淑やかじゃなくてあまりよろしくないのだけれど、そんなことを言っている場合ではない。

頭の中はとにかく本人かどうか確認しなければということでいっぱいで、呼び止めた後でどう切り出そうかと暫し固まってしまった。


「……わたしですか?」


私の声に振り返ってぱちり、と蜂蜜色の瞳を瞬かせたクリスティン様は、美しいアルトの声で答えてくれた。

近くで見る彼女は、やはり美しかった。髪の長さこそ女子ではありえないくらいに短くなっているが、煌めくような色は変わらず、更に深みを増したように思えた。長い睫毛に縁取(ふちど)られた甘い蜂蜜色の瞳は凛々しさを増している。姿勢もピンとしていて美しい。率直に言って美男子だ。


「そ、そうです。えっと……クリスティン・アーネット様、ですよね……?」


恐る恐るの私の問いかけを、彼女は素晴らしい笑顔で肯定した。眩しい。


「はい! クリスティン・アーネットです。何か御用でしょうか?」


即答されて、私の頭は熱くなった。そしてその熱のまま、人目も気にせず思い切り叫んだのだった。


「何でっ……何で男子の制服を着ているのですか!!」





 あの後、周りの注目を浴びて真っ赤になって硬直した私を、クリスティン様は紳士的に……令嬢の癖に紳士的に! 外の人目の付かない場所へと誘導してくれた。

私は自己嫌悪と羞恥で半泣きだった。ハンカチを貸してくれたクリスティン様は、私が落ち着くのを待って優しく話しかけてくれた。


「メイシー家のエリザベス様ですよね」

「……知っていらしたの」

「はい! これでも貴族令嬢ですので、一通りの名前と顔、家の特色は叩き込まれています」


自称貴族令嬢(・・)。じっとりと私がクリスティン様の服を睨みつけると、彼女は少し困ったようにはにかんだ。大輪の花が綻ぶようだった。


「……はうあっ」


美しいばかりでなく可愛らしくもあった。容姿がとても好みなのもあって、それが今自分に向けられていると思うと顔が上げられない。今絶対真っ赤だ。なんでこの人こんなに可愛いの。


「それでえっと、わたしがなんで男子の格好をしているか、ですよね……」

「そうですっ。その服のせいで貴女が本当にクリスティン様か確信が持てなかったじゃないですか!」

「あはは……うーん、端的に言えば……」

「言えば?」

「趣味です」


にっこりとした笑顔で返された答えは、とても単純なものだった。あまりに何でもないように言うから、うっかりそうなんですねと返してしまいそうになった。

いやいやおかしい。何をどうしたら侯爵家の令嬢が髪を短く切って男装をするなんてことが許されるのか。


「それは、その、…………許されることなのですか……?」

「…………説得しました!」


笑顔のまま誤魔化されてしまった。本人もそれが趣味などという理由で許されることではない自覚があるらしい。それに、クリスティン様は確か長女。そこまで勝手ができる立場でもないはずなのだが、何か重要な理由があったり……?


納得していない私の様子に、クリスティン様は背筋を伸ばして私に向き直った。少し言いにくそうに躊躇った後、ゆっくり口を開いた。


「……実はわたし、女性らしい格好や言動がどうも苦手でして。自分が女性であるという自覚はあるんですけど」


 小さく息を吐き出しつつ言われた言葉は、理解するのに少し時間がかかった。

女性らしくあることに、苦痛を感じることがあるのかと。令嬢にとっては命とも言える、長く美しい髪を短く切ってしまうほどに。

と、考えた次の瞬間、クリスティン様はあっけらかんと言い放った。


「まあ、髪を切ったのはただの反抗です! 乗馬とかで体を動かす時も邪魔でしたし!」

「ええー……」


そんな理由であの美しい髪をばっさり切り落としてしまったのか。本当にもったいない……。

しょんぼりとクリスティン様の短くなった髪を見つめる私に、彼女は少しだけ呆れたような声音で、あることを指摘した。


「というかですね、先程教室で先生が一応説明をしていたんですが。……エリザベス様、やっぱり聞いてませんでしたね?」

「えっ」

「学園にも許可は貰っていますよ。この髪で女子の制服を着るのは逆に目立ちますし」


教室で、驚きのあまりクリスティン様のことをずっと見ていたのは事実。そちらに気を取られて先生の話を聞いていなかったのも事実。でも、それを本人に知られていたとは……!


「ずっとわたしのほうを見ていらっしゃいましたもんね。……そんなにわたしのことが好きですか?」


蜂蜜色の目を細めて、いたずらっぽく言われたその言葉に、私は。


「~~~~~~っ!!?」


一瞬で全身を真っ赤にして、羞恥と好意と混乱のあまり本気で泣き出してしまったのであった。


 私の心を折った美少女が美男子になっているなんて!!





 それから数週間。

最初こそ、クリスティン様の美貌にときめいたり真っ赤になったり言動に振り回されたりしていたが、会話のペースや価値観などが合うことがわかって、一緒にいることが多くなった。気付けば一番の親友だ。


というよりも、学園の生徒たちはクリスティン様の美しさ故にまともに話をすることができないのである。美しさに眩むのは私も同じなのだけれど、まだ耐性がある。幼少期に私が容姿を自慢に思っていただけあって、血の繋がりがある私の家族もまた、容姿が良いのだ。

だとしても、やっぱりクリスティン様には負ける。圧倒的に負けている。そして確か、クリスティン様のご家族も相当美形だと評判だったような……。なんなのだろうその家族。本当に人間なの?


「じゃあ、リズにはまだ婚約者がいないんですね?」

「う、うん。そうなるわね」


 気付けばリズ、クリスと愛称で呼び合う仲に。彼女はクリスと呼ばれるほうが好きらしい。なんでも中性っぽいからだとか。最初に愛称で呼んだ時の満面の笑みは、今思い出しても頬を染めてしまうほどの破壊力だった。


 今日は午後の授業が休みの日。学園に併設されたカフェでお茶とお菓子を楽しんでいるところだ。

カップを傾けるクリスは、とても絵になる。格好としては男性にも見えなくないけれど、気品は女性のものだ。そういえばあの誕生パーティーの時も、令嬢として完璧だった。本人に聞いたところ、あの時は家族が口を揃えてお願いだから今日だけは令嬢らしくしていてくれと頼み込まれたからだとか。それであの完成度だったのだから呆れるやら感心するやらである。


そして今日、お互いについて色々語り合ったりしているうちに、貴族の子女として避けることのできない事柄、婚約についての話になった。


私にもクリスにも、まだ婚約者がいない。実はこれ、珍しいことである。

この国では、13歳になったときに婚約者を正式に決定するのが慣例だ。子女のお目見えがだいたい10歳頃とはいえ、良い相手が他に取られないようもっと早い時期から見繕い交渉しておくのが普通である。


 そんな中で、何故私とクリスに相手がいないのか。第一に共通して挙げられることとして、選ぶ側である、ということ。高位の貴族ほど、婚約者を決めるのは遅い。家柄はどちらも侯爵家、財政も裕福であり、何か弱みがあるわけでもない。だとすれば、よほど格上の相手から打診が来ない限り、家にとってより利のある相手を選ぶことができるのである。実際、その格上の相手には私たちと年の近い子供がいないので、婚約の打診は来なかった。


「私は……その、一時期精神状態がだいぶ危うかったから……」


一口飲んでカップを置き、当時のことを思い出して遠い目になる。あの頃はひどかった。

部屋からろくに出ようともしない私を婚約者候補と無理矢理会わせたところで、良い結果にならないのは目に見えている。婚約の打診はたくさんあったらしいのだが、私の状態と家の利益を考えて、婚約者を選ぶことは先送りにしておいたのだと後から聞かされた。

クリスは曖昧に笑った後、今度は自分の事情を語る。


「わたしのほうはですね……まだ兄に婚約者がいないのと、まあ、わたしの性格ですね!」

「クリスのことはわからなくもないけれど。お兄様?」

「はい。以前婚約が白紙になってしまったことがありまして。それからはどうもタイミングが悪くて、まだ相手がいないんです」


少し困ったように小首を傾げながら焼き菓子を摘まむクリス。しかしそれを口に運ぶより前に、彼女はそうだ、と声を上げた。


「リズ。もし良ければ、私の兄と会ってみませんか?」

「……はい?」


私は何度か目を瞬かせた。今の会話の流れからするとそれはもしかして。


「はい、婚約者候補としてです。会ってみるだけでもいいので」


悪くない話だ、と思った。クリスのお兄様なら身元が確実だし、候補にならなくても顔つなぎをしておくことはこれからにとっても有益だろう。最終的な決定権はお父様にあるけれど、多分、否とは言われないはずだ。


「うん、会ってみたい。お願いできる?」

「ええ、任せてください!」


クリスはにっこり笑って握りこぶしを作って見せた。つられて私も頬が緩む。

その出会いが、双方にとって良いものになりますようにと願いつつ、今はクリスの笑顔に見惚れるのだった。


 しかしこのとき私は忘れていたのである。クリスの家、アーネット家は美形揃いだ、ということを……。





「いやあよかったです。わたしの顔に耐性があるならお兄様の顔も大丈夫ですね!」

「待って待ってはわわわ」

「どうして隠れちゃうんですか、リズ。お兄様は怖くないですよ?」

「無理ですめちゃくちゃ好青年じゃないですか流石クリスのお兄様ですねというか好みすぎて顔が見られないんですが」

「慣れれば問題ないです! あ、二人でお話するほうがいいですか?」

「お願いだから置いて行かないでクリス!!」


 その後、クリスの紹介により顔合わせをした彼女のお兄様は、クリス似の美青年でした。

実はクリスのお兄様も私のことを好ましく思ってくれていて、婚約が決定したと聞かされて声にならない悲鳴をあげるのはもう少し後のことである。


読んでいただきありがとうございました。

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