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恐怖と期待
「…ってな事があったんだよねー…」
気づくとあたしはその夢の事を友達に話していた
「え~っ!!それってあんたのストーカーの仕業じゃないの~?」
「そうそう!!それがたまたま夢と重なっただけじゃない?」
「ってか、こっわ!!」
あたしは友の言葉を耳にした瞬間ゾッとした
確かに…あんな上手い夢はないよね…
もしそうならば…
もしそうならば…怖い…!!!
「気をつけなねー」
「う、うん…そうだね…」
トボトボと帰る帰り道
ソラの優しい顔と声が何度も蘇る
「僕の事、忘れないでね」
アレはソラなのか、それとも…
不安を抱えながら帰る道はとても憂鬱で
友の言葉を思い出すと恐怖が何度も押し寄せる
ソラであって欲しい…
アレがソラの物では無いなんて信じたくない
そう思いながら歩いていると
何処からともなく聞こえてきたとても聞き慣れた声がした
それはとても優しくて、愛しい声…