〜イサム雷鳴編〜
電気屋
イサムはキノコと電気街の電気屋に来ていた。
なぜかと言うと、昨日の雷でイサムのノートパソコンが故障したからである。オタクのキノコによると単純にACアダプタが壊れただけらしく、数千円で買い替えられる、とのことである。
電気屋にはたくさんの家電があり、創作生まれファンタジー育ちのイサムには何もかもが目新しい。
「ボクハ オソウジ ロボ ナマエハマダナイ」
「なっ、なんだこれは!?」
イサムの目の前には、カブトガニのような平たい物体が動いていた。これはルンをバするような、俗に言うお掃除ロボットなのだ。
最近は喋るのである。
「こいつ、名前ないらしいぜ!」
イサムはロボットを指差しながら、嬉しそうにキノコに報告する。
「ゴシュジンサマ ナマエヲ ツケテ クダサイ」
「イサムくん、名前をつけてあげなよ」
イサムは悩む。カブトガニっぽいので、甲殻類っぽい名前をつけることにした。
「エビちゃん!」
イサムは渾身のボケを思いついた。
「センスガ アリマスネ」
お掃除ロボもご満悦だ。こうしていくうちに、イサムはお掃除ロボの購入を決めようとした。
その瞬間、初めてロボは自分の名前を喋った。
「ワタシノ ナマエハ イサムクン ナマエヲツケテアゲナヨ エビチャン デス」
キノコの台詞も登録されており、イサムはロボットの限界を感じ、店を出た。
結局、ACアダプタを買い忘れた。




