〜イサム哲学編〜
放課後
「生きるってなんだ?」
シャニカマはため息をつきながら話す。教室の窓から見る夕焼けの空、白いはずの雲がうっすらオレンジだ。
「どうした?」イサムが話しかける。
「その通りだよ」
シャニカマは考える。人生とは何か。
生きる意味とは何か。なぜイケメンに産まれて来なかったのか。なぜモテないのか、なぜ、モテないのか、なぜ、モテないのか。
「なぜ俺はモテないかと言うことだ」
シャニカマの話が飛躍し、イサムは戸惑う。
これが標準的なティーンエイジの悩みだ。
「うむ・・・」
分からん、と言えば済むのだが、シャニカマのためにもその答えを見出したいイサムである。
「そうだな・・・なんというか、シャニカマ、君は性格がヒン曲がってる」
イサムは率直に言う。
シャニカマの脳内はショットガンの銃声が響き渡り、そして何か大切な、ココロとか言うものをぶち抜かれた気がした。
「あと、モテるモテない以前に、女の子と話しているとこを見たことがない」
またしても率直に伝える。
シャニカマの脳内はベートーヴェンの交響曲第7番の2章が流れていた。もはや、壮大なサビから始まっている。
「分かったよ・・・俺、モテるために生きる」
シャニカマは何かがフッ切れた。
「でも、たぶん、シャニカマ、君は生きてる間はモテないだろ」
イサムはボソッと言う。
窓から飛び降りようとするシャニカマを止めるイサムであった。




