〜イサムST駆け抜け編〜
放課後
「ショックだ〜〜!!!!」
キノコがスマートフォンの画面をいじりながら嘆いている。
「どうした、キノコ?」他2人が無反応だったので、優しいイサムが話しかける。
「僕の好きなアニメがパチンコになったんだ・・・ほら・・・」
キノコのスマホ画面には〝CRあの日掛かった罠の外し方を僕たちはまだ知らない〟と書かれていた。イサムはこれが何のアニメなのか、知らなかった。
「あの罠!だよな!?」シャニカマが反応する。
「そう!流行ったよね!僕好きだったんだ〜」
キノコがしみじみ語り出す。
イサムがこの世界に来る前に放送されていたアニメらしく、感動系の青春アニメとの事だ。
「キノコ、なぜその作品がパチンコになってショックなんだ?数年前の作品がまた蘇るなんてラッキーじゃないか」
「イサムくんはわかってないよ!パチンコだよ!ギャンブル!感動系のアニメがパチンコて!イメージ台無しじゃないか!」
「そんなもの、やらなきゃ分からないだろう」
「どうせ面白く無いよ!意味分かんないクソミッション系謎リーチで新規作画作られても嬉しく無いし!感動シーンを強いリーチにされても萎えるじゃ無いか!あと無駄にエロ要素が混ざるパターンもある!大体ね、新基準なんだから全然ダメだよ!クソ台として歴史に残ってしまうアニメは可哀想じゃないか!むしろ空気アニメが台の評価されるパターンもあるんだ!レバブル絶唱させてよ!」
キノコが何を語ってるのか全く分からなかった。
「とにかく、イメージだけで語るのは良く無いよ」
「そうだぞキノコ。偏見が一番の悪だ」シャニカマも同意した。
「分かったよ!打ってくる!」
「新台は人気だからなぁ、すぐ打てないかもよ」
「よし、それなら明日開店前から並ぶよ」
「頑張れよ!」
「抽選券貰うために、皆も手伝ってよ!」
「よっしゃあ!乗ったぜ!明日朝5時集合だ!」
「マジかよ!」
4人は高校生だった。