臆病girl
今日も私は元気に学校へと続く道へと歩を進める。
「今日もいい天気^^」
私の名前は哀川氷狸。普通の女子中学生だけど・・・中3、受験真っ只中。
でも、こんな忙しい中でも楽しみはある。
毎日学校にいって、朝一番にあいさつを交わすこと。それが私の楽しみ。
こんなこと考えてる間にもう校門の前についてしまった。今日も寒い。北海道の冬はとても寒く、雪が積もっていて歩きづらいし、疲れてしまう。でも、私には疲れなんて感じない。だって、君がいるから。
思わず口元が緩んでしまった。でも、結びなおすことができず、微笑んでしまった。君のことを考えると毎回こうだ。
私はあいつに恋をした。
このことは、誰にも相談していない。否、相談できない。だって、あいつは付き合っている。それは、みんな知っているから、私は見てるだけでいい。じゃないと、何をされるか・・・
教室に入り、第一声。
「おはよ――――!! 今日も寒かったね^^」
そういって、私はあいつに近づく。席がとなりだから。
となりだから私の心臓の音が聞こえないか心配だ。君と目が合う度、ぶつかったとき、近くにいるとき・・・私はドキドキしているんだよ。でも、あいつは気づいてないだろう。顔も赤くなってからかわれたこともあった。
私はもとから顔が赤いので区別がつかないらしい。それが、幸いだ。
「おはよう、氷狸。寒くなかった?俺、こんな手冷たいよ^^」
そういって、差し出す手を私は握る。
「はは、お前の手の方が冷たかった^^外寒かったもんな。風邪ひくなよ」
そういって私の頭を軽くぽんとたたく。
それが、毎日の日課のように繰り返し続く毎日。私はこんな関係でいい。
もし、私がこの気持ちを伝えてしまったらきっと、この関係はもとに戻らないんでしょ?
なら、私は君にこの思いは伝えない。伝えられない。でも伝えたい。そればかり頭の中をぐるぐる回って今日も目が回る。
それでも私は君に恋をしてしまった。
臆病な私は今日も君に伝えられず、曖昧あやふや。君に惹かれて恋焦がれる。
読んでくれてありがとうございました(*´∀`*)