ヨーゼフ 1
私はしがない宿屋の主人
【ヨーゼフ】
うちの家は代々から
【冒険者の宿の家系】である
私も何の疑問も抱くことなく
あとを継ぎ
うちの宿の伝統を守っている
一晩の宿代 【銀貨二枚】
食事プラスなら【銀貨三枚】
料理を頼みたいなら【銀貨一枚】である
お金に困った冒険者が
【魔物の肉を積み上げ】
「コレで泊めてくれ」
コレを救済したのがだいぶ前の
御先祖様らしい!
私も何人か救済するのだが、
流石に限度がある
1日につき5名
コレで食事の肉の仕入れには
困らなくて助かっている
そのほかに変わった物体の調理
【10人の固定客の御老人】や
【年老いた冒険者】からも頼まれる
必要な食材部位をカットしての余り
骨やら鱗 爪 ツノなど
永遠に昔の代々から埋めてきた
ゴミ捨て場があるのだが
ついにその腐海が溢れた・・・
ふとそこで泊まりの冒険者の声
「魔物の骨は売れるらしい」
半信半疑で一つ掘り出して
冒険者ギルドに持ち込む!
入り口で荒くれ冒険者に野次られる
「オイオイコックが来るとこじゃねえぞ!
「大人しく肉でも焼いてな!」
ペコペコ頭を下げつつギルドの
カウンターへ
とても美しいギルド嬢の受付
残念ながら冒険者ではないせいか
それなりの適当な対応
できればコレを買い取って
もらいたいのですが
「あー大猪 グレートボアの骨ね」
需要がないこともない
牙なら銀貨一枚になるし
【3つ集めれば討伐証明】として
クエスト報酬
別の【褒賞】も出るとのこと
瓢箪から駒である!
ゴミ捨て場の腐海が溢れて
困っていたところに天の助け
次の日にリアカーで大量に
持ち込むことになる
次の日
「農作物を荒らす猪討伐任務」
農家から大量に出されていたらしく
【報奨金が急騰中!】
そこへなにも知らずに
グレートボアの牙
容赦なく300個持ち込みw
ギルドの受付嬢、処ろか
冒険者たちも口を開けてあんぐりしてたり
受付嬢は心なしか
引きつった顔をしている始末
ブリーズから立ち直り
「とうばつ、くくく・えすと」
100回分になります!:(;゛゜'ω゜'):
【職種はコック】でよろしいですか?
よくわからず、
はあまぁ
ではこちらに・・・
見たことも無い【金貨の袋】
更に【クエスト報酬に経験値?】
ヨーゼフとしては金以外
《《正直どうでもいい!》》
司祭もどきが祈りをあげる
世のため人の為
クエストを遂行する冒険者に幸あれ!
【膨大なクエスト経験値が注入される】
『ヨーゼフはレベルが上がりました!』
『ヨーゼフはレベルが上がりました!』
『ヨーゼフはレベルが上がりました!』
『ヨーゼフはレベルが上がりました!』
『ヨーゼフはレベルが上がりました!』
鳴り止まず煩くてしょうがない!
ファンファーレが終わらないままに
あー用が済んだんで帰ります!
町中にファンファーレを鳴らしながら帰宅
人に指を差されて恥ずかしい(〃ω〃)
【ヨーゼフ】
コックLV 60
包丁投げ 獲得
みじん切り 獲得
解体技能アップ LV5
調理技能アップ LV5
そしてとりあえずは
普通の生活に戻る