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はじまり。7月。

初めて小説を書いてみることにしました。つたない文章かとは思いますが読んでいただけたら本当に嬉しいです。せっかく読んでいただいた方にはまた読みたいとおもってもらえるものを書いていきたいと思っています!


よろしくお願いします!

季節は夏。程よくエアコンの効いた涼しい部屋で電気をつけずにパソコンの画面にしがみついている男がいる。


男の名前は「山岸 智」


有名大学に通う大学一年生だ。小学校時代はクラスで人気者のお調子者、学校のテストは不真面目に受けていたがもともとの頭の良さから中学校からは中高一貫の有名進学校に通い始めた。


中学校でも高校でも勉強を大してするわけでもなく、男同士でふざけて遊んでばかりの毎日。高校3年になって、受験が近づいて勉強をしただけで大学に合格できた。


人生でおおよそ、人が体験するであろう苦労というものを彼はあまり経験してこなかった。大抵のことは頭の良さでなんとかしてしまうのだ。数学の方程式なら60分の授業中に10分自分で考えてみるだけで全部理解できてしまう。インターネットの普及した時代に合った、ニーズにあわせた転売も高校の頃からやり始めてお金にも不自由していない。見た目もイケメンというわけではないが、清潔感のある顔立ちで第一印象で好感を持てる顔立ちをしている。


何も不自由なく「普通」に生きてきた彼はいま、人生で初めて辛い経験をしている。中学生から高校生になるとき、大半の人が経験するであろうことを彼は経験していなかった。新しい環境での友達づくりだ。


彼は大学に4月に入学して7月になる今でも大学に友達がいない。決して友達作りが苦手なタイプなわけではないが、声をかけた相手が不登校になってしまったり、別の友達グループと仲良くなってしまい、グループ内での居心地が悪くなって離れて行ってしまったりしたのだ。友達運が少しなかったのだろう。


大学で友達ができない彼は少しずつ引きこもり気味になっていき、7月のいま、部屋の中に閉じこもってネット動画を見ているのだ。インターネットはお金を稼ぐ手段として使ってきたが、これまで昭和の子供のように無邪気に生きてきた彼にとってネット動画は存在こそ知っているがあまり関心のなかった世界。なんとなく適当におすすめされる動画を再生している。ペットの動画、有名人の大食い動画、くだらないメントスコーラの爆発などなど。なんとなく、動画を見ていただけだが、ひとつだけ引き込まれるものがあった。


人気アイドルグループ「ATB48」のミュージックビデオだ。


大学でも1人きりで過ごしてきて寂しい生活をしてきた彼は人間に飢えていた。そんな彼にはATB48のミュージックビデオで踊る彼女たちがキラキラした輝いてみえたのだ。ミュージックビデオの2分48秒のタイミングで女の子が画面アップで満面の笑顔を見せてくる。この瞬間、彼の人生は変わることになる。


そして、女の子の中の1人、センターの「清水 風」に彼は恋をした。

どきどき

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