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HEAVEN AND HELL  作者: despair
三日目、正式に誘拐
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3日目、朝の挨拶


 夏休み、3日目の朝。

 朝の陽射しで、目が覚める。

 これ、最高の気分だよ!

 ここ最近、寝るって言うより力尽きてばっかりだったから、普通に寝れたのが幸せだったよ。

 さて、ジゴクちゃんがまだ寝てるから、今の間に宿題しとこうかな。

 「小学生の夏休みの過ごし方研究」の2日目に、ぼくは昨日の出来事を書いていく。

 えっと、起きたら見知らぬ車の中で…

 家に帰ったら朝ごはんがあったから一人で食べて…

 宿題し終った時に見知らぬ女の子が訪ねてきて…

 どうやら父さんが誘拐してきたみたいで、夏休みの間は一緒に過ごすことになった…

 うん、ダメだ。

 もう色々とアウトだよ。

 うーん。

 でも、アウトなのはぼくじゃなくて父さんだし良いよね。

 よし、何も問題ないから続きを書こう。

 んっと、(注、女の子には名前がありません)って書いとかないとね…

 女の子とお話してから、お昼ご飯を食べに山吹食堂に行ってカレーライスを食べて…

 食べ終わったら、ぼくたちはゲームをして夜まで過ごして…

 ゲームの中で、女の子の名前がジゴクちゃんに決まって…

 晩御飯もカレーで…

 あとは家に帰ってお風呂に入って…

 布団敷いて寝た…

 うん、こんな感じかな。

 ゲームしてばっかりだね。

 まぁ、異世界で戦ったとか書けないし、しょうがないや。

 後は、他の宿題もちょっとだけやっとこう…出来るときにやっとかないとね、っと…

 

 さてと、そろそろジゴクちゃん、起こした方が良いかな…

 ゆっくり寝かせてあげたい気もするけど…

 って考えながら宿題を片付けようとして…

 振り向けばそこにジゴクちゃんが居た。

 「ぎゃおっ!」

 って変な声だしながら驚いちゃったよ。

 「ぎゃおっ」

 って、ジゴクちゃんも同じような声を出す。

 ひょっとしたら、「ぎゃお」って挨拶だと思ちゃったのかな。

 それじゃ、怪獣一家みたいだね。

 「朝の挨拶は『おはよう』だよ」

 由緒正しき朝の挨拶をジゴクちゃんに教えたところで、早速ぼくたちはお互いに挨拶を交わした。

 「おはよう、ジゴクちゃん」

 「おはよう、テンゴク」

 うん、生きてる人の気配が全くしない挨拶になったけど、怪獣一家よりは良い、よね…?

 

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