2日目、全滅の責任…からの閃き
さて、となりの部屋でジゴクちゃんと相談するよ。
まずはジゴクちゃんの意思を確認だね。
「ジゴクちゃんは、この問題をどうしたいと思う?」
ジゴクちゃんはもう答えを決めていたのか、間髪入れずに返事をくれた。
「煮ると、焼くというのは存じませんが、罪に対しての罰を本人が望む形で与える。これも答えの一つでしょう」
こわっ!
でもこれは、ジゴクちゃんの客観的な意見ってやつだね。
だよね…?
ジゴクちゃんだけに、えんま大王のように人を裁くとか嫌だよ。
「ですが、こちには山吹様を裁く理由がありません」
うんうん…
良かった…
「こちが気を失うまでに、テンゴクから山吹様への悪意や嫌悪は伝わっておりません。それがテンゴクの答えなのですよね?」
ぼくは頷く。
「ジゴクちゃんが山吹さんに怒ってないなら、ぼくも文句はないよ」
っていうか、全滅したっていうのがピンと来ないんだよね。
なんていうか、今回は痛い目にあってるのが山吹さんだけに思えてしまう。
まぁ、怖い目にはあったんだけどさ。
「ならば、山吹様が納得できる形で許すことが今回の問題なのですね」
うんうん。
なるほど。
正直、ぼくはそこまで考えてなかったんだけど、ジゴクちゃんに言われて理解した。
ぼくは、山吹さんに納得してほしいんだ。
許すだけじゃあ納得してもらえそうにないけど、罰っするなんて真っ平ごめんだよ。
それに、ちょっと胡散臭く思えてきた。
山吹さんがパーティーを全滅させた、ってとこも、どうするのかは当事者で決めなさい、って話の流れも、色々と出来すぎてる気がする。
ジゴクちゃんの言った「今回の問題」って言葉で、ぼくの中で色々と繋がってしまった。
今回の問題は、誰かが用意していたんじゃないかな!
ぼくはジゴクちゃんに断言する。
「そうだよ。これは、ぼくたちがどうするのか反応を試すためのテストなんだ!」
ちょっとその辺、大人達に確認してみよう!
問題に答えるのは、それからだよ!




