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い
お久しぶりです!
今回のお話は、銘鈴と雪が初めて会い、旅をしたお話です。
約一週間のお話です、ぜひご覧ください。
キシ…と障子の向こうの廊下が鳴る。
「銘鈴」
そう呼ぶ声は、いつもは暖かく優しいのに今日は酷くさみしい。
否、きっと和尚様の声はいつも通りなのだ…私がそう感じているだけで。
行きたくない、離れたくない…けど、そんなわけにはいかない。
「はい」
返事をすると障子が開く
「準備は…できているね?」
優しく問われる。
「…はい、しっかりと。」
と答えつつ、私は和尚に正座で向き合い三つ指をつく。
「今まで、御世話になりました…」
そう、私は今日からここを出る。
寺院領総本山から…教会領本部に移るために。