表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/22

データ8 襲撃

「重たいな・・・」


悠斗は背負っている恵を見る。


「お前も何かその女から聞いてないのか・・・?」

「ん~、特に聞いてないな」


能登有料道路を歩く避難民たちは、穴水料金所まで1キロメートルのところまで来ていた。


「料金所が見えてきた!」


女子中学生が指を指す先には料金所が見えた。

料金所にはパトカーが何台も止まっていた。


「これで助かるぞ!」

「よっしゃ!」


料金所につくと警察官が通行しようとしている車を調べていた。


「君たちは・・・?」

「能登空港から逃げてきたものです」

「そうか・・・!能登空港はどうなっていた!?誰とも連絡がつかなくて状況が分からないんだ」

「能登空港は・・・駄目です」


警察官を背負った三郎が首を横に振る。


「そうか・・・此処まで大変だったな・・・他に人は居たのか」

「いいえ、見かけませんでした」


悠斗は恵をその場に下ろす。


「それなら、我々はこれからあのマイクロバスで救助が来るという県立看護大学に行こうと思うんだが一緒に来るか?」

「もちろんです」

「それなら出発まで時間はあるその気絶している二人を料金所の休憩所で休ませておくといい」

「ありがとうございます」


悠斗は警察官に一礼する。


三郎と悠斗は警察官と恵を休憩所に寝かせる。


「う・・・うん」


恵が目を覚ます。


「ここは何処・・・?」

「穴水料金所だ」

「料金所・・・?」

「そうだ。あとは警察の人が看護大学まで運んでくれるそうだから心配するな」


パン


外から銃声が聞こえる。


パンパンパン


「何があったの!?」


慌てて悠斗と恵は外に飛び出ると、一体のゾンビがパトカーの上に立っていた。

周りには避難してきた人であろう死体が転がっていた。


「なんだよあいつ!」


ドン


三郎がパトカーの上に建つゾンビに向けて散弾銃を撃つが、すでにゾンビの姿はそこには無かった。


「何があったか宮内さん教えてください!」

「俺もさっきまで料金所で警察官と話していたらあいつが突然現れて避難民や警察官を襲い始めてこのざまだよ!」

「ぐぁぁぁああ!」


料金所の奥に居た警察官の首から大量に血が流れ出る。

その横には男性のゾンビがゆらゆらと立っておりその手にはサバイバルナイフが握られていた。


「撃て!」


パン


警察官が次々と拳銃を撃つが男性のゾンビは首から血を流した警察官を盾にすると、警察官を銃を打つ警察官に投げつける。

警察官たちは一瞬その光景を見るが、すぐに男性のゾンビが居たほうを見るとすでに男性のゾンビは居なくなっていた。


「ぎやぁぁ!」


パトカー横に居た警察官の首が切られる。

その横には男性のゾンビが立っていた。

男性のゾンビは走り出すと、近くの警察官にサバイバルナイフを向ける。


「クソッ!」


警察官は警棒を伸ばすと男性のゾンビの持つサバイバルナイフを弾く。


ガギン


地面にサバイバルナイフが落ちる。


「よっしゃ!」


警察官は警棒で男性のゾンビに殴りかかるが男性のゾンビは警察官の首に噛み付くと肉を食いちぎる。

警察官はその場に倒れる。


ドン


「うぎゃ!」


三郎が放った散弾は男性のゾンビの左腕を吹き飛ばす。


「ガルルル!」

「来いよ!化け物!」


男性のゾンビは落ちていたサバイバルナイフを右手で拾うと三郎に向かって走り出す。


ドン


男性のゾンビは三郎の放った算段を横の避けると、横の車の陰に隠れる。


「何してんのよ!逃げるわよ!」


恵が休憩所の脇にあった三菱・パジェロの道路公団のパトロールカーに乗っている。


「でも、宮内さんが・・・」

「あんな化け物に勝てるわけ無いじゃない!」


悠斗は三郎のほうを見ると三郎の首もとから血が噴き出していた。


「わかったよ!」


悠斗は車の助手席に乗り込むと、恵は車を発進させる。


「あんなウィルスまで作っていたのか!?」

「知らないわよ!ウィルスなんて一種類しか作ってないわよ!」


ドガン


車の屋根がへこむ。


「屋根に乗ってる!乗ってる!」

「知ってるわよ!」


恵は車を対向車線にはみ出しながら蛇行運転させる。


「これで天井を撃ちなさい!」


恵は悠斗に拳銃を渡す。


「撃ったことなんて無い!」

「引き金を引くだけよ!」


パンパンパン


悠斗は天井に銃を撃つ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ