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天才少年、探偵はじめました?  作者: ソラ
悪い生徒をぶっ潰せ! 天才探偵誕生
7/11

天才少年、今日も異常なし

7話目投稿します。

誤字脱字が結構ありますがどうかお付き合いください。


始業式の翌日。四月七日。

適当に授業を聞き流し、昨日の事について考える。

犯人がアイツらバトミントン部23の連中ではない場合、次に浮上してくる犯人候補は……あの体育館を使う連中。体育館を使う事が出来る部活は一日に二つだけ。 それ以外の部活は基本的に休みになるか、空いてる体育館で練習するかのどちらかだろう。

そんな連中から見たバトミントン部23はどう映るだろう。

試合に勝つために必死に練習している連中が特に目的もなく活動しているだけの部活に練習時間を奪われるのを快く思うだろうか。

もし俺なら生徒会に抗議してバトミントン部23を廃部にさせるね。上位成績者の俺が言う言葉は流石に生徒会も無視する事は出来ない。

今回の場合、犯人は俺とやり方が違っただけなのだ。

言葉で潰そうと考えた俺と暴力で潰そうと考え、それを実行した犯人。


「まったく、面倒だな探偵って」


「え!? 探偵!?」


「あ?」


振り返るとそこには驚きの表情をしていた佐々木 武蔵が立っていた。

やばっ! 聞かれちまった!それもよりによってコイツに。


「まさか!? 烏丸くん探偵部に入ったの!?」


ちぃ! 面倒くさい!あとお前は無駄に目立つからそんな大声で言うんじゃねえよ!


「烏丸くん……親友の僕に黙って内緒で部活を始めるなんて……いつから君はそんな青春を謳歌するようになったんだ。……あの孤高で強くてカッコよかった烏丸くんはもういないんだね。……僕は悲しいよぉ」


「ええい、うるさい! しつこい!鬱陶しい!その無駄に喋る口にガムテープして簀巻きにした後に全裸で屋上から放り投げるぞ」


「うん、やっぱり僕の知ってる烏丸くんだったね」


ったく。此処までしなくちゃ俺だと分からないのかよ。俺ってそんなに人が変わりやすい奴なの?


「で、なんで?なんで急に探偵部に入ったの?まさかとは思うけど、烏丸くんに限ってありえないかもだけど……龍神峯さんに……」


「惚れたとか言ってみろ……。俺とお前の中途半端な仲は今日でサヨナラだ」


「……惚れ……脅迫されてるんだね!」


コイツ絶対言おうとしてやがったな。てか脅迫ってなんだよ。なんで俺がアイツに弱味を握られてるんだよ。何より俺に弱味などない!


「……おい佐々木。お前、自分が必死に練習してる時に隣で俺がゲームしてたらどう思う?」


「え、う〜ん。ゲーム機を取り上げて代わりに竹刀を渡すかな」


うん、まあコイツらしい返答だ。俺の期待した答えと全然合っていない。

あと竹刀って……どんだけ俺を勧誘したいんだよ。

そう考えてため息を吐いた瞬間にチャイムが鳴り、授業が始まる。

授業など聞かずともテストで点は取れるので、昨日の放課後の事を考えていた。決して授業が面倒くさいとか、教師がうざいなどという事は思ってはいない。いやホントホント。

さて、頭を働かすか。犯人が第四体育館を使用している人間だとして、一体どうやって倉庫のパスワードを手に入れたのか。パスワードを知ってるのはあのバトミントン部のみ。だとすれば可能性としては……、


1.パスワードを盗み見た

2.誰かからパスワードを聞いた

3.犯人はやはりバトミントン部23の誰か


この三つが挙げられる。

3番の可能性はないとは言い切れないのでとりあえず入れておいた。あの優しそうな連中だって人間だ。嘘だってつくし裏の顔だってある。

問題は1番の場合だ。盗み見たのであればバトミントン部23のカゴを取り出す事は出来るが、しかしどうやって盗み見る?背後に立っていれば見る事は出来るが……それだとアイツらの内の誰かが気付くだろう。あの連中が鈍感だというのなら話は別だが。

明確な証言が何一つねえな。やはり放課後になるのを待つしかないか。


「おい、烏丸! 下ばっか向いてないでここの問題を答えろ!フェルメールが描いた有名なこの作品の名前は!?」


「真珠と耳飾りの少女です。あ、あと先生、ゴーギャンは最初から画家だった訳じゃありません。航海士から画家になったんです。だからさっきの山崎さんの如何にもウィキペディアから抜粋した様な発言をそのままモニターに書かないでください。山崎さんの答えは間違いです。さっきから間違いだらけ発言ばっか耳に入って正直コイツら同じ高校二年生なのか疑ってしまいました。まあ、何が言いたいかというと……ギャーギャーとさっきから知った様な発言して間違えまくってる恥ずかしくて愚かな愚民共が。俺の思考回路を止めてんじゃねえよ。お陰で貴重な俺の時間が損なわれただろうが。この言葉が理解出来ないなら一回死んでその後にもう一回死んでその後に幼稚園から日本語とコミュニケーションの練習を積んだ後にもう一回死んでくれ」


「お、ぐぅ、く……、せ、正解だ……」


「この授業つまんないしやる気もないんで評価Aだけ俺に与えて後は適当にやってください。そんじゃ俺やる事があるんで」


席を立ち、周りの連中を見渡す。目に映るのは怒りと嫉妬の目線。はっ、そんなんだからお前らは雑魚なんだよ。お前ら下民は精々俺という原石を磨く為の捨て石にでもなってくれ。

佐々木の奴は小言で「うん、やっぱり何時もの烏丸くんだね」とか呟いていた。いや、聞こえてるっての。

うん、やっぱりこれが俺だな。俺からこの性格を取ったら俺じゃない。

さて、成り行きで教室を出てしまったが……この後どうしよう。やる事があるとは言ったが別に今からする必要はないしなぁ。


……放課後まで寝るか。


読んでいただいた読者様、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

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