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天才少年、探偵はじめました?  作者: ソラ
悪い生徒をぶっ潰せ! 天才探偵誕生
3/11

天才少年、天才少女と邂逅する

3話目投稿します。

沢山の人に読んでもらえると嬉しいです。


放課後になり、クラスの連中の行動はそれぞれだ。

教室でだべっている奴らに部活に行く奴ら。さっさと家に帰って行く奴ら。

今までの俺なら即効家に帰っている筈なのだが、今日は違った。

今俺は第三校舎の49階を歩いている。ちなみに俺の所属しているクラスは第二校舎の35階。何故こんな場所に足を運んでいるのかというと部活の見学のためだ。

正直、これから行く所はあまり乗り気ではないのだが、見にいくのはタダなんだし数分くらいなら……という気分で覗いてみる事にした。

パンフによるとこの辺りの教室なんだが……何処にもそれらしい教室は見当たらない。もしや全員が幽霊部員? なら俺もそうなろう。

新入生の姿すらない離れの教室に足を運んで、俺は何してんだよ。

あぁ〜、アホらし。さっさと帰ってゲームしよう。

そう考えつきエレベーターのある方へ足を運んだその時、聞きなれた声が俺の耳に入ってきた。


「あら、烏丸くん?」


それは俺が一番聞きたくない声だった。

なんで、なんでコイツが此処にいやがる。

なんでお前みたいな奴がこんなとこにいる。


「ちょっと、無視はないでしょ。知らない仲でもないんだから」


「うるせぇよ、聞こえてるっての。なんで此処にお前がいる、龍神峯」


「それはこっちのセリフよ」


俺の視界に納まっているのは血のように真っ赤な赤色。首元に装備されている白のヘッドホン。そして全てを見下しているような強気な目。オマケに同年代の女子が霞む程のプロポーション。間違いなくコイツは龍神峯 皐月だ。


「貴方みたいな人が此処にいるなんて……此処には生ゴミも餌も何もないのよ?」


「なに人の事を烏扱いしてんだよ。もし俺が烏だとしても俺が飛びつくのは金と権力を持つ奴だけだっての」


「はぁ〜。貴方は本当に変わらないわね。部活でも出来たら少しはその卑屈な性格が変わると思うんだけど……あ、ごめんなさい。貴方は部活なんてする時間がなかったわね。少しでも成績を上げる為に勉学に励まなければいけないんでしたっけ?万年四位の烏丸くん?」


むっっかつくぅ! コイツ男だったらマジでぶん殴ってたわぁ。

そう、この女、龍神峯 皐月は見た目は美人だ。それは認めよう。しかしその中身は性格最悪毒舌最低女王、まさに悪女と呼べる仏の顔を被った鬼であり、おばあちゃんのフリをしたオオカミであり、おばあちゃんのフリをした山姥なのである。……最後のはちょっと違うな。

さらにこの女、顔の良さをいい事に色んな男をたらしこみ従えさせているビッチさも兼ね備えており、オマケに成績は学年主席と俺よりも上。まさに敵。敵と書いて龍神峯と呼べるまである。


「で、万年四位の烏丸くんが何故ここに?ここにあるのは私が所属している探偵部だけのはずだけれど」


「……はぁ?」


この女が……探偵部に所属?意味わからん。

確かにコイツは訳の分からない行動をとる事が多い。まあこれについてはまた今度。とにかく、どっちかというと集団行動よりも単独行動の方がコイツには合っている感じがする。

それが何故探偵?ホームズにでも憧れてんのか。


「何よ?その奇怪な物を見る目は。その無駄に赤い目をこちらに向けないでもらえる?悪魔みたいだわ」


「ならお前はその無駄に赤い髪をどうにかしてくれない? 魔女みたいだから」


「それは無理よ。コレは生まれつきだから。それに私は赤色が好きだもの」


ならなんで赤い目には抵抗があるんだよ。思いっきり矛盾してるじゃねえかよ。

第一、俺のこの目も生まれつきだっての。



「で、なんでお前が探偵部なんてイタイ部活に所属してんの? そもそも探偵部ってなんだよ?」


思っていた事を龍神峯に聞いてみる。

龍神峯は少し考えるポーズをとったのち、口を開いた。


「そうね、何故この私が探偵部に所属しているのかは言えないわ。でもまあ無知で残念な貴方に少し探偵部について説明してあげる。感謝しなさい」


感謝しなさいと高圧的な態度で言われて感謝するバカはこの世にいない。


「探偵部というのはその名の通り探偵の仕事をするのが日課よ。とはいっても活動するのは月に一度か二度程だけど」


「活動って……例えば?」


「そうね。警察から捜査に協力してとお願いされることもあるし……あとは校内の小さな問題を解決する事くらいね」


警察官がなんで高校生に事件の捜査を依頼するのか……と疑問に思ったが、まあ大体の事はわかった。

とりあえずコイツが探偵部に所属してるんなら俺がココに入る事は無いな。龍神峯と同じ部活なんて冗談じゃない。やっぱり俺は帰宅部の方が合っている。

はぁ〜時間の無駄だったな。

龍神峯に背を向けてエレベーターのある方へ向かう。


「ちょっと待ちなさい。貴方、探偵部に入部しに来たんじゃないの?」


「……なんでそうなる?」


「この階にあるのは探偵部の部室だけだもの。加えて普段、無駄な事を嫌う貴方がこんな所へ何の目的も無く来るわけがないわ」


うわぁ。なにお前、探偵か何かですか?


「せっかく此処まで来たんだもの。お茶くらいは出してあげるわ」


「……実はわさびか唐辛子が入ってるとかそんなオチはないだろうな?」


「貴方の私に対する評価を改めさせる必要があるわね」


なんだよ改めさせるって。

監禁? 拷問? コイツならやりそうで怖い。


「まあ、お言葉に甘えとくわ」


「最初からそう言いなさい。もっとも、この私の誘いを断ったら……貴方、明日から学校に居場所がなくなるわよ」


うわぁ、出たよ。女王様スマイル。

笑顔と脅迫のダブルパンチで狙ったアイツを逃さない。否、コイツの場合逃さないじゃすまないだろう。

黙って龍神峯の後ろをついていく。

しばらく無言の時間が過ぎるが、不意に龍神峯が足を止めたので必然的にその後ろを歩いていた俺も足を止める。

目の前にあるのはいたって普通の教室。

すると龍神峯はポケットから取り出した生徒手帳を扉の前にかざす。

次の瞬間、教室の扉が自動で開いた。

その光景は……

今回も読んでいただいてありがとうございます。

もっとうまく書けるように頑張ります。

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