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天才少年、探偵はじめました?  作者: ソラ
悪い生徒をぶっ潰せ! 天才探偵誕生
2/11

天才少年、部活に入る?

二話目投稿します。


新学期が始まり、今年も約四万人の新入生を受け入れた総国高校。スクランブル交差点以上に人が入り乱れる総国高校前の駅では、今日も溢れんばかりの人達がそれぞれの校舎に向かっていく。先程から肩へのダメージが酷い。ぶつけてきやがった奴はコッチを睨んでくるから、ついこちらも睨んでしまう。

大事にしようね人間関係。大事にするのは人との関係だからゴミ共と馴れ合うつもりはない。

クラス替えも問題なく終わり、現在教室にある巨大なモニターで新入生代表の挨拶を聞いている。

モニターに出ているのは金髪の女性。金髪って時点でビッチ臭いな。

長い金髪にクリッとした目玉。辺りに振りまく明るいオーラ。ま、眩しくて見えないよぅ〜。マジでバルス。だからゲームでもするか。

最後にもう一度だけモニターの方を覗いてみる。所々、噛みながらも挨拶を続けている彼女。間違えるたびに えっと、とか ふぁっ とか言っている彼女。

わざとらしぃ。狙ってやってるなコイツ


「……先輩達を見習って、私たちも立派で優秀な人間になりたいと思います。何かとご迷惑をお掛けしますが、どうかこれからよろしくお願いします。新入生代表、如月 久留美」


如月 久留美っていうのか。ビッチ臭いくせして四万人の頂点に立っているという事が許せないな。俺でもまだ頂点に立ったことねぇのに。

代表の挨拶が終わり今日から通常通りの授業が行われる。

はぁ〜だるい。何か面白いことないかなぁ。


「いっそマジで部活でもやってみるか……」


心にもない事を言ってみる。

とは言っても春休み中ずっと考えていた事だ。

このまま作業ゲームのように唯々、貴重な学校生活を無駄にするのはやはりいい気分ではない。本当、作業ゲームとかつまんねぇ。2年前に発売されたパケモンとか某 大人気ゲームのパクリだし、主人公なんて開始数分で伝説パケモンに殺されちまったし、ラスボスなんてAボタン押してるだけで倒せちゃったし。

なんて作業ゲームへの怒りを暴露した所で、そろそろ目的を決めよう。

まず、運動部は却下。体を動かすって時点でもう嫌。となれば、やはり文化部になるのだが、美術部は嫌だな。服が汚れそうだし。あとボランティア部なんかは……金も貰えないのに働きたくないしなぁ〜。

うん、やっぱ止めた。部活なんてやってられないな。


「おい、烏丸ー!」


誰かから話しかけられた。何だよ?その「おい磯野ー」みたいなノリは。野球のお誘いか?俺はカツオじゃねえぞ。てかこのクラスに友達なんかいたっけ? むしろ俺に友達なんかいたっけ?

顔だけ動かして目の前に立っている奴を覗いてみる。


「……なんだよ、佐々木か」


「なんだよはないよー?こうして同じクラスになったんだから仲良くしようよ!」


ニカっという効果音付きのイケメンフェイス。

コイツの名前は佐々木 武蔵。

身長193㎝という恵まれた体格に、俳優顔負けのイケメンというまさに選ばれた人間と呼ばれる奴。さらには学年二位の学力、剣道の全国大会で準優勝といった好成績を残している。

一部では佐々木 小次郎の生まれ変わりと呼ばれ、また一部では宮本 武蔵の生まれ変わりとも呼ばれている。どっちか一つにしろよ。

そんな完璧イケメンと(自称)ぱっと見イケメンの俺が何故知り合いかというのはまた後日説明しよう。

しかし1クラス500人の大人数の中でよく俺を見つけられたものだ。

てか80クラスもあるのによく同じクラスになったな、おい。


「まあまあ、それよりも今度、明星山と練習試合する事になっててさ、烏丸くんが出てくれたら嬉しいな……なんて」


「ええぇ、やだ。運動部なんてあり得ない」


「そんな事言わずにー。またゲーム一本奢るからさぁー」


「…………やだ。動きたくない」


危ない危ない。危うくうなづく所だったぜ。コイツ少しづつ俺の扱い方が分かって来てやがるな。一年も付き合いがあれば流石に分かるか。


「ちぃ! まあ今回ばかりは仕方ないね。でも烏丸くんも何か部活しないの? 勉強は大人になっても出来るけど部活は学生のうちしか出来ないんだよ」


「分かっとるわそのくらい。けど中々俺に見合う部活が見当たらなくてな。つか部活の数がとんでもなく多いし、これ全部見て回るのも現実的じゃねぇしな」


いくつかピックアップしてその中で決めるか。出来れば週一で活動している所。


「ねえ、これとかどう? オカルト研究会」


「お前適当に選んだだろ? 却下だ」


「じゃあこれ! 軽音部!」


「どうせ下手くそばかりに決まってる。ゴミに構ってられるか」


「じゃあこれ! 剣道部!」


「なんだよ勧誘か? 運動部はごめんだ」


「もう、わがままだなぁ烏丸くんは。そうだなぁ、他に目に付いたのは……」


お前目に付いたやつを言ってたのかよ。

友達ならもうちょっと真剣に考えて欲しい。友達かどうかは不確かだが……。


「コレだ! 探偵部!!」


「却下」


「あれ!? 即答!?」


探偵部って何だよ。

今までで一番怪しいわ。大体、学校で事件なんか起こるわけねぇし、もし起こるとしたら何処ぞのメガネの小学生か、ジッちゃんの名にかけてのどちらかが実在していた時だろう。まず学校で事件なんか起きたら、この学校は終わりだろうな。


「うーん……結構似合ってると思うけどなぁ探偵部。烏丸くん頭いいから名探偵になれるかもしれないんだよ?」


「学年四位の俺が二位のお前に頭の良さを褒められても嬉しくねぇよ。第一、そんな怪しい部活に入るわけねぇだろ。後は自分で考えるから、さっさと自分の席に戻れ。さっきから周りの女子がお前の事見てるぞ」


「え? あ、うん。分かったよ。それはそうと今度、明星山と練習試合があってね。ぜひ烏丸くんに出てもらいたくて……」


「お前なぁ〜……」


コイツ何としても俺を出す気か。

力づくで佐々木を席に送り、再び考える。

探偵部か。一体どんなゴミ虫共が何の目的を持ってして活動しているのか……そこだけが気になるな。

ふんっ、佐々木に言うと面倒くさい事になりそうだし……放課後に一人で覗いてみてやるか。

あくまで覗いてみるだけで入部するなんてこれっぽっちも考えてはいない。

最悪、部室だけ奪い取ってそこを俺専用のフリールームにするってのもいいな。

目的が決まった事で少しは心が軽くなった。

果たして、探偵部とはどんな部なのか。 一体どんな奴らが組織しているのか。

この選択は果たして正しいのか、それとも間違いであったのかは今の俺も未来の俺も神様ですら分からないだろう。むしろ、俺に分からない事を神様なんぞに分かってたまるか。



読んでいただいてありがとうございます。

できれば次も読んでほしいです

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