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天才少年、探偵はじめました?  作者: ソラ
悪い生徒をぶっ潰せ! 天才探偵誕生
1/11

天才少年、1年目を終える

初の作品投稿で緊張しています。

完結させるように頑張りますので是非読んでいただいて感想を言ってくれたらなと思っております。


東京には二つの巨大な高校がある。むしろ東京にはその二つしか高等学校は存在しない。

一つは西東京の明星山高等学校。

もう一つは東東京の総合国際高等学校。

いずれも在籍している生徒が十万人以上を超えるマンモス高校だ。


ちなみに俺、烏丸 天理は東東京の総合国際高等学校、略して総国に在籍している。遠くからでも見える50階だての巨大な校舎が7つ存在し、半ば東京のシンボルと化している。

朝の電車なんかは総国生徒で埋め尽くされているおり、乗り降りするのも一苦労だ。生徒の数もそうだが、教室の数から体育館、グラウンドに食堂。どれもこれもが通常の学校ではあり得ない数を誇る。


そして今、学校の敷地の各地に全校生徒が散らばっている。別に集会等がある訳ではないが、すでに卒業した三年生以外の全校生徒、約8万人は上を向いて校舎を見ていた。かくいう俺もそのうちの一人だ。これから学年末テストの結果が発表される。先程、上級生の結果発表がされたのだが、7つある校舎に上位成績の7名が表示されていた。校舎いっぱいに名前が載るのは正直恥ずかしい光景だな。

なんて考えていると校舎に生徒の名前がライトアップされる。ビルのような校舎に取り付けられた数億個のLEDライトが一斉に光り出し、そこに上位成績者の名前が表示された。


1位 竜神峯 皐月

2位 佐々木 武蔵

3位 ダニエル・ブラニッチ

4位 烏丸 天理

5位 園崎 神楽

6位 石澤 シュナイダー

7位 神城 里亜


「また四位かよぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」


辺りに俺の絶叫が響く。

もう何度この数字を見たことか。何度この上位三人の名前を見たことか。

入学以来、俺のテスト結果はずっと四位。その結果はこれまで一位しかとったことのない俺にとってはまさに雷に打たれた衝撃だった。これ以上この結果を見ていると本当に心が折れそうだ。この集団の何処かにいる上位三人の名前を睨みつけその場から離れる。

今回、一年生最後のテストに向けて俺がどれだけ勉強したことか。それをこの三人はあっさり抜きやがってぇ!

上位七名の発表が終われば、後は各自の電子手帳にそれぞれの成績が送信される。っち!手帳を確認しても俺が四位である事実は変わらなかった。


「やったぁ! 私五十三位だ! 今回わたしがんばったんだぁ。一日四時間以上勉強したの」


憤怒の顔つきで歩いている俺の耳に一際大きな集団の会話が聞こえてきた。っち、うざい。何だ? たかが五十三位でお前は一体何を威張ってんだよ。五十三位で喜んでいる辺り小物感が出てるぜ雑魚め。……どうでもいいけど五十三ってアレだよなゴミって呼ぶんだね。……うん、本当にどうでもいいな。

集団の中で喜んでる女子を鼻で笑い、自分の教室に戻ろうとする。

その俺の前に一人の女性が通り過ぎた。

普通の女子なら目もくれなかった筈なのだが、どうやらそいつは普通とは違っていたようだ。


竜神峯 皐月


俺の一番の敵。一年の頂点に君臨する女王様。

実家は大富豪、今は一人暮らしをしているらしいが住んでるのは高級ホテル。しかも御付きの人もいるらしい。まあ何が言いたいのかというと、マジでくたばれ。

今日も今日とて、無駄に目立つ赤い髪をたなびかせ俺の目の前を通る竜神峯。コイツ、俺なんか敵どころか眼中にすらないってかゴラァ。一瞬こっちを見て鼻で笑ったの気づいてないとでも思ってんのかぁ!

っち!気分が悪い。早く教室に帰ろう。


生まれた時からエリートコースを突っ走ってきたこの俺、烏丸 天理。そんな俺がこの学校に来て初めて敗北を味わった。

本当にムカつく! こんなナメくさった今時ビッチに負けるなんて生涯の恥と言っても過言じゃない。足裏で思いっきりアイツの顔面を踏みつけなければ俺の怒りと敗北感は消えてくれないだろう。


「また今回も四位だったな烏丸」


不機嫌な表情をしている俺に話しかけてくる奴がいた。

そこに立っていたのはほんの少しだけ世話になった教師、石田 哲郎。

見ての通りの筋肉教師。説明終了。


「うるせぇ。今回は手ェ抜いてやったんだっての。本気出せばあんなヘッポコ女王なんざ指先だけで弾き飛ばせるわ」


「分かった分かった。もうそのセリフは聞き飽きた。お前も来月から先輩になるんだからちょっとはその性格を直さんか。今のままでは後輩に相手にされなくなるぞ」


たかが一つ下の人間が来るぐらいで何で性格を変えなきゃいけないんだっての。てかこんなに人間がうじゃうじゃいて俺の顔を覚えれる新入生が果たしているだろうか。

まあ新入生なんて新生活に期待したうるさい奴ばっかで相手なんてこっちから願い下げだ。


「まあ、お前の事だし今の性格を変える事は嫌な筈だ。どうだ、気分転換に部活でもしてみないか」


「やだ」


「即答か」


当たり前だ。あの女王を玉座から叩き落とすために毎日勉強に明け暮れてるってのに部活なんてしてる時間ねぇよ。


「まあ、お前の成績なら何処にでも行けるだろう。将来の夢とか決まってるのか」


将来の夢か。そんなの……


「……考えた事もねぇ」


「そうか。まだ二年あるが、先延ばしにし続けているといざという時に決断できなくなるぞ。まあ、じっくり考えろ」


「へいへい」


言いたい事だけ言って石田は校舎の方に戻っていった。

そうだな〜、なんかやりたい事……。

……ゲームクリエイターにでもなろっかな。

よし、そうしよ。そうと決まればゲーム知識を得るためにもこれからは勉強の時間を削って色々なゲームをプレイしよう。確か今日はモンスターハンティング12の発売日だし帰りにでも買っとかねぇと売り切れてしまう。

後ろを振り返ると、今だにその場でそれぞれの結果を告白しあっているゴミ共が目に映る。


あんなモブ共に負けてたまるか。


開始 数分、烏丸 天理。高校一年目


本作品を読んでいただいてありがとうございます。

次の話が読みたいと思えるような作品にしていきたいです。

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