やはり普通には始まらない入学式!
エリーナ「それでは、これから第25回国立七辻魔法学園の入学式を始めます。」
エリーナの透き通った声と共にとある名門校の入学式が始まった。
新入生を含めた生徒達と新入生の両親ら総勢1000人前後の人々を入れた第一体育館にその声が響き渡る。
台本のないプログラムは進み、エリーナはマイクに向かって声を出す。
エリーナ「続いて、入学者代表の挨拶。首位の金守 翼さんお願いします。…
…
…
…
……あれ?」
しかし、そこに翼の姿は現れない。いや、正確には“入学式にまだ現れていない”と言うべきであろうか。
周りがざわつき始める。
そう、首位ともあろう翼は完全な遅刻をしてしまったのだ。
エリーナ「コホンッ、翼さんはまだいらっしゃらないようですので次に参ります。」
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翼side
ピピピピピピ
電子音と共に目を覚ました翼は目覚まし時計を止め、時間を見る。
今は……8:30かもう少し、
ってあれ?
エリーナ先生は7:30って言ってたから、もしかして…
翼「やべ!遅刻じゃん!」
ヤバイどころじゃないじゃん!入学式早々遅刻とかあり得ないんだけど!!
翼は素早く制服に着替えると、学生寮を出て体育館へ向かう。
翼が着いたときにはだいぶ進んでいたようだ。
とりあえず体育館の入り口から見学する。
エリーナ「翼さんはまだいらっしゃらないようですので次に参ります。」
あっ一足遅かったか、まあ1時間遅刻して気付かれないほうがないか。
エリーナ「今日は本校の入学式のためにプロ魔導士の方が来てくださいました。」
エリーナ先生がそう言うと、体育館のステージに女の人が出てきた。
銀色の髪に銀色の目を輝かせ、その短い髪は3つ編みが施されている。
やや幼い顔立ちは男性だけでなく女性までも引き寄せられる。
そして、
エリーナ「A級魔導士のアリサ・ルーシェさんです。」
自分のよく知る人であり、魔法を教えてくれた師匠でもあり、
唯一、全てを話せる親の様な存在でもある友人。
翼「あぁぁーーー!」
翼の大声に周りの人は驚きつつ、こちらに視線を向ける。
翼は構わず話を続ける。
翼「アリサさん…」
アリサも翼に気付き、マイクを持って話す。
アリサ「久しぶりですね!翼!」
明るく、はきはきとした声の後少しの間が空いた。
そして、
「「「「えぇぇーーーーーー」」」」
全員が同じリアクションをしていた。