表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
少年と魔法学園の日常  作者: シュガーホイップ
4/9

お父様…

    



 

 


それぞれが仮想空間ルームから戻ると見学をしていた光が駆け寄ってきた。


光「まずは一勝だね!おめでとう!」


翼「あぁ、光はどうだったの?」


光「もちろん勝ったよ!」


と言うたわいもない会話をしている翼達の隣を七辻が横切った。大粒の涙を浮かべながら…



光「はぁ、まあその代わり周りからの目は厳しくなるだろうけど…」



翼「落とすんだったら上げないで!!あながち否定はしないけども!」



翼と光は笑みを浮かべながらその場を後にした。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーー


ーーー


美香side



美香「(なんで!なんであんな少年なんかに)」



七辻は仮想空間ルームを後にすると、闇雲に走り出した。昔から何でも出来た美香は七辻家でも天才とうたわれ、同世代など敵無しの状態だった。

しかし、突如現れた失礼極まりない少年『金守 翼』に生まれて初めての敗北をしてしまった。



七辻と言う名家の名前や周りからの期待を背負うには、まだ早すぎたのかも知れない。気付いたときには七辻は、大きな庭園に出ていた。光の反射を受け、光輝いている池は、今の七辻には似合わぬ光景だった。





「どうだ今年の新入生は中々の人材だろう…」



突然の声に驚き背後を振り向くと、そこには一人の男性がいた。まだどこか若々しさを残すが、頭領の様な堂々とした顔立ちの人である。



美香「お父様…」



そう、この人こそ私立七辻魔法学園の創設者であり、美香の父親である『七辻 総一郎』だった。

彼は魔法学だけでなく実戦の方も腕がたち、世界でも数少ない『A級魔導士』に認定されている。



総一郎は美香の側に歩み寄り、話した。


総一郎「試合見たぞ、中々の試合だったじゃないか。大人でもあんな良い戦い出来ないぞ。」



美香「でも、負けました。お父様、なぜ私は負けたのですか?」



美香は素朴な疑問を総一郎にぶつけた。美香はまだ納得いかなかった。なぜ自分が負けてしまったのか、なぜ彼を倒す事ができなかったのかを。


総一郎は考える素振りを見せてから答えた。


総一郎「そうだな…強いて言うなら経験の差とでも言っておこうか。」



美香「経験の差?」



思わぬ解答に美香は聞き返した。総一郎は真っ直ぐ美香を見つめ、「そうだ」と肯定した。



総一郎「彼はあまりにも戦いに慣れている。常に冷静で着々と戦術を組み立てる。あんな戦闘技術、プロの魔導士ですら難しいよ。一体誰に教わったらあんなことを」



美香は総一郎の言葉に少なからず驚いた。あの父が他人をあそこまで誉めるのを初めて見た。



美香は総一郎にお礼を言うと直ぐ様立ち去った。密かに新たな闘士を燃やしながら。


美香「(次こそは絶対に!)」



美香が立ち去ると総一郎がはにかみながら口を開いた。



総一郎「今年は豊富な人材が揃ってるな。」




総一郎の言葉は風に書き消された。

 

 

 

 

 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ