企画 回答編2
雪兎さま、この度は企画へのご参加ありがとうございます。リーゼシアさん、あれ真顔で言ってましたからね……。
「やんごとなき事実ですわよ?」
あ、本気みたいっす……作者からは何も言うまい。
さて、ご質問ですね。事前まで好感触っぽかった説明会が最凶双子の二人しか会場にいなかったのは、やはり双子に脅され、もしくは恐れていなくなったのでしょうか?──とのこと。
ミリー・アロウ。ラーゼハルト・トーウォン。こちらへ。
「なに、僕忙しいんだけど?」
「何の用だ…………?」
いや、何じゃなくて。説明会のことなんだけど。不自然に二人しかいなかったけれど、あんたら何かしたの?
「何って、なに?」
「…………ん?」
あれ、すっごいキョトン顔。え、無関係ですか?
「ゴミはゴミ箱へ、だよね」
「だな…………」
ん? ゴミ?
「僕、人混みって嫌いなんだよね。能無しとしゃべると疲れるし、頭の回転悪いから説明面倒だし」
「通行の邪魔、だな…………」
ん? ん?
「間引きをしたら誰も残らなかったなんて、本当バカばっかり。残念だよ」
「あれくらいのトラップも見抜けないとは、な…………」
あ、ただいま緊急速報が入りました。城内に怪我人が溢れている模様。やむなく民間の医師にも急遽声をかけ、治療にあたらせているとのことです。
「ヒナゲシって凄い馬鹿だし頓珍漢だから、こっちが頭良くないととてもじゃないけどお話にならないんだよね。ほら、僕は宰相補佐だから? 大学院の首席でもあるし彼女のフォローは問題なく出来るけど?」
「…………ん、ヒナゲシの魔法エネルギーに付き合えるのは、俺くらいのもの、だからな……小物は要らん」
あれ、おかしいな。たった一つの可能性しか思いつかない。
「あれ以来大学院の連中、僕を見ると全力疾走で逃げるんだよね。本当失礼な奴らだよ」
「………………面倒だな。消すか」
どうしよう、表沙汰になっていない犯罪が垣間見えた気がした。
「ところで、作者? これ、誰が訊いてきたの?」
え、雪兎さんっていう、読者の、方……? えっ。
「ふーん。雪兎、ね」
「……………………」
「ねぇ、話はもういいんでしょ? 帰っていいんだよね、僕これから寄るとこあるんだけど」
「(コクリ)」
…………。
「ラーゼ、どうしよっか」
「そう、だな…………」
雪 兎 さ ん 、 逃 げ て 。
超逃げて。