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7 女性近衛騎士ジュリー

 その翌朝、食堂で朝食を3人で取りながら次の休日に買い物に行こうという事になった。


 ジュリーは実は父の所属する国王軍の騎士でなかなか休みが取れない父と、どっこいの忙しさだ。


 約束を果たすのは、まだまだ先の事になるだろう・・・


 人数の少ない女性騎士は婚姻を期に辞める事は中々簡単ではないらしく、当分は父と同様に出勤するのだと説明された。



「お義母様、女性騎士だったのですね。凄い! じゃあ近衛なのですね。素敵です!」



 この国の軍は女性の軍人も存在している。その中でも女性騎士は更に数も少なく、王族女性の近衛になることが殆どなのだ。


 ジュリーは姿も美しく優雅だが立ち姿は凛としていてイリーナを持ち上げられる程力もあった為、女性近衛騎士だと言われてみれば成る程彼女にぴったりだと納得のイリーナ嬢。



「きっと近衛の制服姿も素敵なのでしょうね」



 目をキラキラさせるイリーナに、眉を下げて



「それ程でも無いわよ」



 と言うジュリーと、何故か含み笑いの父親・・・



「?」



 ジュリーが笑う父を睨むと、彼は咳払いをして、



「近衛服でこの屋敷から出勤するわけじゃないからな。残念だったなイリーナ。着替えは城内の詰め所だからね。そうだ、今度彼女に制服姿を見せて貰うといい」


「「え?」」



 何故か義母とイリーナの声が重なる。



「いいの?! お義母様?」


「あ、ええ。お望みなら・・・」


「やった! 楽しみにししてますね」


「・・・くっ!」



 何故か父が楽しそうに笑い、それを義母が怨めしそうな目で睨んでいたが、ジュリーの騎士服にうっとりと想いを馳せるイリーナは2人の様子には気が付かなかった。



 ついでに食堂の壁に擬態している筈の執事やメイド達がニヤニヤ一緒に笑っていたのにも、である。




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