表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ジャンク屋ちゃん! ~Scavenger Girls!~  作者: 山田擦過傷
1話:壊れた世界を直す旅
3/24

閑話1.労働は万病のもと



「労働は万病のもとだ」


 宇々(うー)ちゃんは、そんなふざけたことを大真面目に言った。ショートカットのホワイトブロンドが風に揺れている。碧色(へきしょく)の瞳からは、自分の発言が絶対に間違っていないという鋼の意志が伝わってくる。


「働くから心も体も疲れるんだ。働かなければずっと元気でいられる」

「働かなきゃ食えないだろ」


 慧摺(えー)ちゃんは苦虫を嚙み潰したような顔で言う。うーちゃんが仕事に行きたくない一心で詭弁きべんを振りかざすのはこれが初めてじゃないから。

「ふんっ。慧摺(えすり)()()だなぁ。食べ物は貰えばいいだろ」

「どっちがバカだア?」


 そして、こうしてふたりが食ってかかるのも初めてではない。チーターとバッファローが威嚇(いかく)し合っているように見えるが、これはじゃれ合いであり、ある種のガス抜きなのだ。


 まあ、うーちゃんは言い出したら聞かない。

「じゃ、今日は私と狩りに行こっか」

「やった! やっぱり(あー)ちゃんは分かってるな。慧摺なんかとは大違いだ」

 

 あの()の中で、狩りは遊びに分類されている。

「早よ行け」

 しっしっ、と手を振るえーちゃんに見送られて、ふたりで狩りへと向かった。


 その日、私たちは大きな鹿を仕留めることができた。走り回って獲物を狩ることができたホクホク顔のうーちゃんと丁寧に解体し、一番美味しいところを確保して、食べきれない分は他の食べ物と交換しようと提案した。


 夜空の下、皆で焚火を囲んでバーベキューをしている時、うーちゃんは自分の手に収まったお金を不思議そうに眺めていた。


「――労働?」

「うーちゃんこれ美味しいねッ!!」


「――――――――うんっ!」

 噛むほどに幸せが溢れる肉の塊をお腹に収めると、労働やお金のことなどどうでも良くなったうーちゃんは屈託くったくなく笑う。


 細かいことを気にしないところが、このの魅力だ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ