7話
コンコン
僕は、マヤ君の部屋の前に居る。挨拶をするためだ。
「は〜い。いいよぉ~。」
部屋から返事があったので、ドアを開けて言葉を紡ぐ。
「はじめまして。クリス、といいます。よろしくおねがいします。」
マヤ君は、薄い赤色の髪と桃色の瞳で、女の子みたいな容姿だった。
ただ、こちらをずっと見たまま動かない。
「あの、....どうされました?」
声を掛けると、ハッとしたように言った。
「ごめんねぇ、見惚れてたんだぁ。」
見惚れ、てた? .....どういうこと?
「ボクはぁ、マヤだよぉ。これでも男だからねぇ? よろしく〜。」
「あ、はい。マヤ、君?」
「ん〜。君付けとぉ、敬語はいらないよぉ。」
グイグイ来る子なんだな。まぁ仲良くなれそうだし、いいか。
「わかった。じゃあ、また。」
「うん。またね〜。」
◆◆◆◆
次は、ロイ君。.....仲良くなれるかな?
コンコン
ガチャ
「...誰。」
ロイ君は、エメラルドグリーンの髪に、緑色の瞳をした、目つきの鋭い子だった。
「はじめまして。クリス、といいます。」
「ああ。」
「よろしくおねがいします。」
「ロイだ。よろしくするつもりはねぇ。」
「.....そう、ですか。残念です。」
嫌われている? いや、彼は皆にも同じ態度なのかな。訳ありらしいし。
でも、仲良くなるのは難しいかも。
◆◆◆◆
次は、リツ君に挨拶。
コンコン
ガチャ
「.....誰....?」
リツ君は、深い青色の髪で紫色の瞳をした子だった。
「はじめまして。」
「......。」
....嫌われている?
「クリスです。よろしくおねがいします。」
「......リツ。...よろしく。....敬語、いらない。」
「わかった。よろしくね。リツ君」
「.....ん。」
嫌われてはいないみたい、だね。無口な子なのかな?
◆◆◆◆
最後はエン君。
コンコン
「いいよ、入って。」
「はじめまして。クリスです。よろしくおねがいします。」
エン君は、白髪の髪と水色の瞳をした子でずっと笑顔だった。
「あ、ああ、エンです。よろしく....。」
「エン君?」
「君付けもいらんし、敬語もいらんよ。」
なんて言ったらいいんだろ、すごく、安心する...? まぁいいか。
「わかった。じゃあ。」
「おやすみ〜。」
あ、そっか。最後だ
「うん。おやすみ!」
◆◇◆◇
綺麗な子たちだったな。
個性的だったけど。
.....ん、眠くなってきた...寝よ......