4/12
3話
そして、5歳になった時、僕は王子様の遊び相手として呼ばれた。
王城には見たことも無いような笑顔で挨拶する父と行った。
「殿下、こちらが息子のリオルです。」
「顔をあげよ。声も出して良い。」
「···よろしくおねがいします。」
「ああ、よろしく。敬語もなしで良い。」
「分かった。」
「······では、私はこれで。」
「ああ、ルーフェリス侯、また。」
「リオルは、女、なのか?」
「·····違いますよ。殿下。僕は男です。」
「お前、またバレかけたらしいな?」
「····はい。申し訳御座いません。」
「チッ 何度も言っているだろう! バレないようにしろと!」
幼い子供は鋭く、何度もバレかけて、その度に父による[教育]が行われた。
····それが原因か、僕は高熱を出し、前世の記憶が蘇った。
「はぁ·····はぁ·····っ!!」
「捨て、ない····で····ヒック····捨てない····で···くだ···さい····」