表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/135

11 ある日の昼下がり

少し短めです。


宜しくお願い致します。


「ねぇ〜 ルイ〜 暇だね〜」


「そんな事言って、お前…さっきからベッドでゴロゴロ転がりまくってて、充分楽しそうだぞ!!」


 ローズの問い掛けに上から見下ろすような形で、バカにしたような笑みを浮かべたルイは答えた。


 そんなルイの態度に全く応えた様子もないローズは、尚も自分の主張を繰り返す……


「ルイーー!あーそーぼーうーよー!!」


「はぁ……仕方ねぇーな……!!アイツ等が戻って来るまでだぞ!!」




***



 小雨が降り頻る…とある日の午後…急な来客の為、クロード達が居なくなった隙に、此処ぞとばかりに怠惰になるローズ達は、暇を持て余していた。


 ルイも、彼等が居ないと、注意する人も居ないのでローズに対して気安く接してくれる。


 ローズはその事が嬉しかった。


 ルイは、年齢のせいもあってか、元々の性格なのか、彼等ほどローズへの愛情をあからさまな態度には出さないが、彼なりに大切には思っているようで、彼の行動や言動の端々に、ローズは愛情を感じていた。


 完全なるツンデレ君である!!!


 現世でルイは年上なのだが、精神年齢16歳のローズは、年下の男の子の思春期特有の葛藤を、心の中でニヤニヤしながら楽しんでいるのだった。


「ルイ〜お耳触ってもいい?」


(必殺、美幼女の上目遣い!!)


「ちっ…!!仕方ねぇな…本当は人には触らせないんだぞ!!今日だけだからな!」


 少し嫌そうな素振りを見せるものの、視線は合わせずに頬を赤く染めている。


「ふふっ…ありがと!!」


(そう言いながら、毎日触らせてくれる癖に…!はぁ〜このフサフサ本当気持ちいい〜…あ…ヤバ…い…眠…く…なっ…て…きた…)


 ローズは毎晩、ルイの耳を触りながら寝ている為、ルイの耳を触っていると習慣で眠たくなってしまうようだ。


 幼児の習慣とは恐ろしい………


……


……


「はぁ〜コイツ……いつも俺の耳触ると寝ちまうんだから……本当、お子様だな…!!」


 そう言いながらローズのベッドの横にある椅子に腰掛けて肘をベッドにつけると、片手に顎に置きつつ反対側の指でローズの頬っぺたをツンツンとイタズラする様に突っつくが、全然起きる気配がない。



お互い、相手をお子様だと思っている平和な午後の昼下がり………


「ヤバ…い……俺も…ねむ……」


……


……


……


「クロード様……見て下さいよ!お子様2人で寝ちゃってますよ!」


「あぁ…!本当だ、幸せそうに眠ってるな!ローズもやっと安定してきたし、2人とも辛い思いをしてきたから、このまま幸せな生活が出来る様に、私達が頑張らないといけないな!」


「本当にそうですね。頑張って下さい!クロード様!」


「おまっ…おい!オマエも頑張るんだよ!」


「ふふっ…畏まりました…ご主人様…!」


 気安い感じでジュリアスが軽口を叩くと、少しイラッとしたようにクロードが言い返すが、ジュリアスに軽く躱される。


 義兄弟の2人は、誰も居ないと、いつもこんな風に軽口を叩き合っているが、クロードは今までジュリアスに勝てた事がない……


「チッ……全然面白くねぇよ…!!」


「おや??猫がズレ落ちてますけど…宜しいんですか!?」


「オマっ……もう…早く仕事に戻れよ!!さっき誰かに呼ばれてただろ!!」


「ふふっ…では、失礼致します……! いい夢を…ローズ……!」


 ローズの頭を優しく撫でてから、ジュリアスは部屋を出た…


 1人残されたクロードも、ローズとルイの頭を交互に撫でてから部屋を出る…


「私も、もう少し仕事をしてくるかな……おやすみローズ……」


ルイ


身長148㎝ 髪の毛も耳も尻尾もグレーがかったシルバー


尖った鼻 赤い唇 黄色がかったオレンジの瞳


魔力は風と炎のみで身体能力が高い。


少し口が悪いツンデレで、親に売られてローズと出会う。

兄弟が多い為、ローズの事も妹の様に思っている。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ