再会
カナタたちの修業が進みさらに気合いを入れて探索を始めてから数か月が経った。再会の約束をしていた50階層まで漸く辿り着いたカナタたちが見たものは辺り一面に広がる樹海だった。しかし、この階層は、端から端までが見てわかるいや、見えるほどには狭かった。とはいえ、見た感じ直線距離で二キロほどの空間で、円形の形をしている。木々が立っているから実際に歩くともっと距離はあるだろうが、今までに降りてきた階層に比べれば断然狭いと言わざるを得なかった。
「ノルン、どうだ?」
「ガゥ!」
「そうか。俺たちの方が早かったのならこの辺でちょっと待っていようか。」
「グル!」
ノルンが気配と臭いを探ることでアリスたちがもう既にこの階層に来ているかを調べた。しかしカナタたちの方が先に来ていたことを知ったのでカナタとノルンはその場に座り込み、アリスたちを待つことにした。
ここまでの階層は洞窟ゾーンが続き、あっちへ行ったりこっちへ行ったりと正しく迷宮仕様となっていたために、探索はなかなかハードであった。しかし、カナタたちはノルンの気配察知と嗅覚により敵を索敵することでその効率を早め、アリスたちは魔法による範囲探索で周囲の状態を探って調べることで時短した。
ただカナタたちの方も、アリスたちの方も敵は全滅させて行くので言ってもそこまでの効果は見られず、魔物への先制攻撃や奇襲に有効であったという事しか無かった。
とはいえ、カナタたちは座って待つことにしたがアリスたちがすぐに、......今日中に来るかはわからない。だがカナタたちはそんなことは気にすることなく、転移位置であるこの場所で直ぐにでもアリスたちと会いたかった。
「おっ。思っていたよりだいぶ早かったな。何なら一日くらいここで寝泊まりしてもいいかなと思っていたけど。」
「ガフゥ!!」
カナタたちのすぐ側に転移した時に発する光が現れ、その中からアリスたちが現れた。ノルンは久しぶりに会うアリスたちに走り出して行った。
「おぅ、びっくりした。ノルンも久しぶり。でもいきなり目の前に飛び出してきたら驚いちゃうよ。って、大分大きくなったね。前に一緒に居た時はそれこそぬいぐるみみたいに小さかったのに、今では私のおへそくらいの高さがあるよ。」
「それを言うならフィルも大きくなったじゃないか。今では俺の太もも位の背丈になっているし、纏う雰囲気もかなり立派になったように感じるよ。」
「お互いの相棒はちゃんと無事にすくすく成長しているってことだね。カナタも久しぶり。やっぱり見た目は全く変わらないね。」
「久しぶり。見た目に変化が無いのはアリスも人のことを言えないだろ!まあでも、かなり強くなったみたいだね。感じる気配だけでもわかるほどに成長を感じるよ。」
「それも人のことを言えないって話だよ。カナタも強くなったってのは感じるし、そもそも日常において生じる隙がさっきから全くないもの。戦闘面だけじゃなくて、カナタも普段から起こりえる事象への備えをしていることが嬉しいよ。」
「ガルウ!」
「ノルンとずっと気配察知とか殺気の察知とかを繰り返し行ってきたからな。無意識レベルでの第六感レベルにまで察知系の感度を上げられれば生活面は安心だし、やはりこの世界では備えておいて損はないからな。アリスも似た思考に至ってくれているのが何とも言えないな。」
「私の方もフィルと特訓したの。奇襲はいつ起こるか分からないから対処が難しいのであって、事前に気づくことができれば対処も簡単になるもの。」
カナタもアリスもお互いが向かい合っただけでその振る舞いに隙が減ったことを理解するとともに、お互いが同じように対策を講じて鍛錬していた事が嬉しかった。
「じゃあ早速恒例のヤツ行っちゃおうか。」
「OK!」
「「ステータスオープン!」」
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ハヤカワ カナタ
【レベル】:42
職業:始剣気士
【HP】(体力):79
【MP】(魔力):99
【STR】(筋力):91
【END】(耐久力):79
【DEX】(器用):42
【AGI】(速度):78
【LUC】(幸運):27
【従魔】
・ノルン
【スキル】
苦痛耐性:Lv8
状態異常耐性:Lv3
痛覚鈍化:Lv8
衝撃耐性:Lv2
魔力消費軽減:Lv1
魔力回復速度上昇:Lv1
腕力上昇:Lv1
剣術:Lv8
投擲:Lv4
夜目:Lv5
抜刀術:Lv4
刀剣術:Lv3
見切り:Lv5
纏術:Lv3
火属性魔法:Lv1
水属性魔法:Lv1
風属性魔法:Lv1
氷属性魔法:Lv1
雷属性魔法:Lv1
光属性魔法:Lv1
闇属性魔法:Lv1
高速思考:Lv2
反応速度上昇(弱)
物理ダメージ減少(弱)
魔法ダメージ減少(弱)
身体能力向上(弱)
【エクストラスキル】
異世界言語
アイテムボックス
不老不滅
万物創造
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アリス・コトノセ
【レベル】:44
職業:言創魔導士
【HP】(体力):72
【MP】(魔力):112
【STR】(筋力):56
【END】(耐久力):52
【DEX】(器用):70
【AGI】(速度):64
【LUC】(幸運):35
【従魔】
・フィル
【スキル】
苦痛耐性:Lv3
痛覚鈍化:Lv3
状態異常耐性:Lv2
衝撃耐性:Lv1
魔力消費軽減:Lv5
魔力回復速度上昇:Lv5
魔法創作:Lv7
詠唱術:Lv8
杖術Lv4
高速思考:Lv4
見切り:Lv5
言霊術:Lv3
反応速度上昇(弱)
物理ダメージ減少(弱)
魔法ダメージ減少(弱)
身体能力向上(弱)
範囲攻撃時威力上昇(弱)
【エクストラスキル】
異世界言語
アイテムボックス
神眼
魔法真理
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アリスのレベルが上がり、能力の向上に伴いアリスの視えるステータスの表示の仕方が変化した。さらに従魔の項目が増えていた。
「ステータスはアリスと合流するまで見ないつもりだったからこんなに変化していることに驚いた。俺の方は各属性の魔法スキルが手に入ったのが分かりやすいな。」
「私には魔法真理があるからそっちに統合されて表記されないね。でもあれだけハードな攻撃を受けてきたのに耐性系スキルはあまり増えなかったのは残念。」
「ガル!」
「コン!」
「ああ。ステータス欄にお前たちのことが表記されたな。世界を司るシステムが俺たちの繋がりを認めたってことだから、そう考えるとやっぱり嬉しいな。」
『うふふ。私たちの絆は固いねー。でもコンビネーションの練習もしてきたし、サポートもお互いにこなせるようになった。しっかりと成長を感じる期間だったよ。』
「俺達もだよ。一応、ひととおりのパターンは練習をしてこなせるようになったし、咄嗟の判断もノルンは流石は幻獣種と思わせるほどに優秀だよ。」
カナタたちはお互いに離れて行動するようになってから今までのことを話し合った。ノルンたち従魔との生活の事、戦闘の事、迷宮の探索のことなどなど話すことは、離れていた時間の分だけ存在した。今日はこの場所に留まることを決めて、野営の準備を早めに行いながらもずっと話していた。
ノルンとフェイも主人の最も大切な存在であるパートナと再会できたことが嬉しく、それぞれが足元に付きまとってくっついている。カナタたちもその行動にますます笑みが零れ、時々頭を撫でてその毛並を堪能しながら作業を進める。
今日はまだ夕方だが寝床の準備を終え、ご飯の準備ももう粗方片付いた。二人はご飯を食べながらもこのゆっくりと流れる懐かしくも暖かい日常を堪能しながら話は尽きることなく盛り上がっていく。
「さて、じゃあここに来るまでに集めたアイテムの話と行こうか。」
「お~けい!」
「ぐる!」
「こ~ん!」
こうして話はアイテムのことに移りさらに過熱していくのだった。
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