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2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE46:証拠の隠し方
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問題篇


「ううん、やっぱり何か臭うな」

「月森さん、どうかしましたか」

 部屋の中央に佇んでいる鑑識服姿の女性に声をかける。

「探偵さん。この部屋、何か臭いませんか」

「異臭ですか。人が死んでいれば多少は臭うでしょう」

「いえ、死臭じゃなくて」素早く反論する月森さん。

「渋沢検視官から先ほど聞きましたけど、髪の毛1本も検出されなかったとか」

「そうなんですよ。お陰さまで私たち鑑識の出番なしです。指紋もびっくりするくらい丁寧に拭き取られていて部屋中ピカピカ。遺体と僅かな血痕以外に何も見つからなかったんです」

「徹底した証拠隠滅ですね。それにしても、カーペットの敷かれた部屋で髪の毛すら残っていないというのは逆に不自然じゃないですか」

「そうなんですけど、ないものはないですからね」

 あっけらかんと言い放つ女性鑑識官に、私は思わず苦笑する。

「先ほど、何か臭うとしきりに言っていましたけど、犯人が消臭スプレーでも撒いたんじゃないですか。臭いも証拠になりますから」

「あ、それだ。消臭スプレーですよ。微かにミントの匂いがしますし」

 納得したようにこくこくと首を振る月森さん。私は室内をゆっくり一周歩くと、部屋の隅でしゃがみ込んだ。

「月森さん。もしかすると、まだこの部屋には殺人の証拠が隠されているかもしれませんよ」



Q:室内に証拠が残っていると考えられる根拠は?


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