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2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE43:香車の殺人
86/121

問題篇


「被害者の玉城竜司(たまきりゅうじ)は、そこのテーブルに置かれた脚付き将棋盤で後頭部を一撃されたようです。将棋盤の重さは5キロ以上ありました。犯人には確かな殺意があったのでしょうな」

 窓際に据え置かれた腰ほどの高さのテーブルに、ぽつんと残された将棋盤。玉城氏は将棋の棋士で昨日からこのホテルに逗留していた。本来であれば、今日ホテルの近くで行われる将棋対局に参加するはずだったのだ。

「しかし、被害者は即死ではなかった」

「ええ。だからこそ、死に際にこんなものを掴み取った」

 篠田警部は、証拠品の入った袋を私に手渡す。

「香車の駒ですね」

「容疑者の中に香のつく名前の人物はいませんでした」警部は皮肉っぽい口調で先回りする。

「今日の対局で被害者と一戦を交えるはずだった飛崎遊馬(とびさきあすま)、被害者と犬猿の中である将棋評論家の桂文彦(かつらふみひこ)、そして被害者の妻で現在妊娠中の玉城歩美(あゆみ)。3人とも駒の名前に関連してこそいるものの、肝心の香車とは結びつきません」

「必ずしも名前を示すとは限らないでしょう」

「アロマセラピーを趣味にしている者もいませんよ」

 警部は首を竦めてみせる。だが私にはすでに目星がついていた。「香車」の駒が名指すのは、おそらくあの人物だ。

 


Q:被害者が握りしめていた香車の駒が示す人物とは?

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