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2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE40:不本意な犯罪
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問題篇


「まりえ! 何ということだ、誰が彼女を」

 酒井まりえの亡骸を抱えて、山野陽司(ようじ)は人目も憚らずおいおいと泣き叫んでいる。私は彼を力ずくで遺体から引きはがすと、室内を注意深く見渡した。

「酒井はバスローブを着込んでいる。髪も濡れているようだし、ドライヤーのコンセントも刺さったままだ。犯人は風呂上がりの彼女を訪れて殺害した。しかし、こんな夜中に風呂か」

 ドレッサーの足元にドライヤーのコードが伸びている。被害者はその傍に、体をうつ伏せにして倒れていた。首にロープのようなもので絞められた跡を残して。

「おい、ちょっといいか」

 ポロシャツ姿の男、川原(ひとし)が私に手招きをする。彼も山野も、殺された酒井まりえも私の大学時代の同級生だ。昨日から同窓会と称して、当時親交のあった学友同士でこの山荘を訪れていた。

「この洗濯機なんだけど」

 共同洗面所にある洗濯機の蓋を開けると、女性もののブラウスとスカートが放り込まれていた。取り出してみると、水気をたっぷり吸っている。

「風呂に入る前に洗濯をしていたのか。だが、服を汚すほど彼女がアクティブに動いていた記憶もないが」

「俺も気になってな。何か手がかりになるかと思って」

 酒井まりえの部屋の状況を思い返しながら、私はある可能性に行き着いた。不本意ではあるが、職業柄犯罪を見過ごすわけにはいかない。



Q:「私」が思い至った可能性とは?

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