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解答篇
A:杖を突くときは、不自由な足側ではなく健常な足側の手で持ちます。たとえば、右足が不自由ならば杖は左手に持ちます。歩行するとき、右足を前に出すと同時に左手を前に動かしますよね。このとき、右足に体重を掛けない代わりに左手の杖に体重を掛け、右足にかかる負担を軽くするのです。つまり、近隣住民の証言にある「左手で杖を突いた男」は右足が不自由だと考えられます。しかし、タクシー運転手が乗せた男は左足を引きずっていました。ゆえに、住民が目撃した男とタクシー運転手が乗せた男は別人。タクシー運転手の証言にある客が犯人だとすると、左手に杖を持った男は犯人足り得ないのです。




