表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE38:足を引きずる男
76/121

問題篇


「被害者の半田基晴(はんだもとはる)は、頭部を複数回殴打され死亡していました。床に残った血痕を見るに、かなりの回数殴られたようですね」

 篠田警部の説明に、私は足元を見下ろす。歪んだ円状に広がる赤黒い血溜まりが生々しい。

「凶器はそこに落ちている杖です。被害者に杖を使う習慣はなく、従って犯人が持ち込んだものと思われます」

「わざわざ杖を凶器に? 包丁とか他に持ち運びやすいものがいくらでもありそうですが」

「犯人は足が不自由で、手持ちの杖を誤って凶器として使ったため置いていかざるを得なかったのかもしれませんね」

「篠田警部。被害者の死亡推定時刻に、この辺りを巡回していたタクシー運転手から証言が取れました。左足を引きずった男性客を現場のすぐ近くで乗せたそうです。帽子とマスクを着用していて顔はよく分からなかったみたいですが」

 花菱警部補が持ち込んだ情報に、篠田警部は声を弾ませる。

「それは有力な証言だな」

「ええ。それから近隣住民に聞き込みを行ったところ、左手で杖を突いた男が半田の家にしばしば出入りしているところを目撃されています。タクシーに乗った男と同一人物の可能性も」

「いえ、その可能性は低いですね。おそらく、左手に杖を持った男に罪をなすり付けようとしている犯人がいるのでしょう」

 会話を遮った私に、2人の刑事は驚きの顔を向けた。



Q:左手に杖を持った男が半田基晴殺害の犯人でない根拠は?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ