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2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE36:日記は語る
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問題篇


「遺体は死後5時間は経っている。死亡推定時刻は今日のお昼頃だな」

 渋沢検視官の説明を聞きつつ、私は室内を見渡す。被害者は綺麗好きだったのか、部屋は整理整頓が行き届いていた。

「お茶漬けにカップ麺にレトルトカレーか。キッチンも立派だし、被害者は料理好きかと思ってたけど……お、このノートは被害者の日記か」

「ちょっと三宅さん。そこまだ作業してないんで勝手に触れないでくださいよ」

 鑑識の月森さんが尖った声を出す。若巡査は肩を竦めながらも、

「中身が気になるので、これだけ見てもいいですか」

「もう、他のものは動かさないでくださいね」盛大に息を漏らす月森さん。

「被害者の日記ですか」

「探偵さん。そうなんです、何か事件の手がかりが残っていないかと」

「おや、最後の日付は3日前ですね」

「本当だ。時間まで書き残している。毎晩欠かさずつけていたんだな」

 私は日記から顔を上げると、

「月森鑑識官。押収品の中にパスポートはありますか」

「パスポート? いえ、今のところないですが」

「じゃあ、スーツケースは」

「ありません」

「他に見つかった遺留品は」

「被害者のコートのポケットに酔い止めの薬が入っていましたけど」

「酔い止め、か」

 怪訝な顔をする月森さんを真っ直ぐ見据えながら、

「おそらく、被害者はつい先日まで海外にいて、そのことを知られたくない人物が証拠品を持ち去った可能性があります」



Q:被害者が先日まで海外にいたと推察できる根拠は?

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